今、緊急で動画回してます。(動画とは?)
ついこないだまで「連日の猛暑で目眩、息切れ、動悸が止まりません」なんて言ってたのに、気付いたらクリスマスだぜ…?
これはもう新手のスタンド攻撃を疑うしかないが、いくら俺のブログ更新が遅漏だからと言っても、このまま指を咥えて(チュパチュパ)年越しを迎えるわけにはいかねぇ!
年が変わる前に大急ぎでクリスマスに相応しい一本をレビューするんだ!
さぁ、早く!
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「こりゃあたまげたなぁ。今をときめく生徒会長殿が、あの壱威張家のご子息が、神聖な生徒会室で不純“同性”交遊とは…」
冬の夜だというのに背筋から嫌な汗が滲むのを感じた。
しんとした空気の中を緊張感が走る。
眼前の男ー龍宮寺魔悪(りゅうぐうじまーく)は、下卑た笑顔を浮かべながらハンディカムをこちらに向けたまま不気味に佇んでいる。
迂闊だった。
鍵さえ閉めていれば生徒会室は安全などと楽観してしまっていた。守衛の彼であれば、マスターキーで解錠することも可能だったのに。
「何が…望みですか…?」
刹那の沈黙を破ったのは生徒会書記、権俵豪造、すなわち僕である。
おそらくは最早取り繕いようもない状況だ。しかし龍宮寺魔悪の含みのある言い様、そしてわざわざ盗撮の事実をひけらかすような態度、そこに何らかの意図があるように思えた。
「望み…?おいおいおい、こいつぁ心外だなぁ…。それじゃあまるでこの俺が、何か脅迫めいた企てを考えているみたいじゃあないか…」
白々しいにも程がある。僕は会長の前に立ちはだかるようにして、龍宮寺魔悪を油断なく見据えた。
男の口角がさらに歪に吊り上がるのが見えた。
「こう見えて俺ぁこの藝菩縷愚(げいぼるぐ)高校のOBでねぇ、可愛い後輩たちの恋路を応援してやりてぇのよ。校則なんざクソ食らえ!愛し合うことは美しい!そうだろぉ…?」
龍宮寺魔悪の瞳はいよいよもって狂気の色を孕んできた。窓から差し込む月明かりはさながらスポットライト、まるで男の一人舞台といった風情だ。
「だから俺ぁ思うんだよ。そんな美しい若者たちの愛し合う姿を、より多くの人に応援してもらいてぇなって。例えばそう、本校の理事長殿とかなぁ!」
ここまで押し黙っていた会長の肩が小さく震えた。まるで荒野に放たれた小動物のように怯えている。
我が藝菩縷愚高校の理事長は、同時に地域最大規模の大病院「壮朗会(そうろうかい)」のトップも勤め、実質的にこの街随一の権力者として知らぬ者はいない。
その名は「壱威張最緒江緒江(いちいばるもしょえしょえ)」、そう、会長の父上だ。
一介の学生が直接会う機会などないが、冷酷なまでの実利主義、誰であれ分け隔てなく完璧を厳しく求める、そのような男だと聞いている。
会長が纏う「完璧」の仮面は、まさに父上を意識してのものだと容易に想像できる。もしも僕たち二人のことがそんな父上にばれたら、会長はどのような処分を受けるだろうか?そしてその時、会長の繊細な心はどうなってしまうのだろうか?
自分でも驚くほどにいとも容易く、心は決まっていた。
会長は僕が守る。
失うものの多すぎる会長に比べて自身はなんと身軽なことか。例えこの男と刺し違えてでも秘密は守ってみせる。
「お願いします。何でもしますからそれだけは許して下さい」
僕は龍宮寺魔悪に向けて深く頭を垂れた。後ろで会長が小さく声を漏らす。観念したようにしおらしい態度で、相手の出方を伺った。
「何でも…?そいつぁ魅力的な提案だぁ…。俺ぁそんなつもりは一切なかったんだがなぁ。そこまで言うならそうさなぁ…お前さん方の愛の営みのぉ…撮影会といこうかぁ!!」
やはりこの男はまともではない。あまりにも危険だ。この場だけ取り繕ったところで、後々まで禍根を残すことは明らかだ。生かしてはおけない。
だがまずはあの手のハンディカムを奪う必要がある。我々二人と龍宮寺魔悪の間は幾分距離がある。強引に襲いかかっても逃げられればアウトだ。
隙を作らなければならない。この卑劣な変態が思わず意識を外してしまうような隙を。
僕は意を決して会長へ向き直ると、無言で顔を近付けた。
「まっ…権俵!こんなやつの言いなりになって…そんな…こんなやつの目の前で…!?」
「僕を信じて…」
ひどく狼狽える会長の耳元まで顔を近付け、僕は小さく囁いた。いつものように。いつかのように。
そうして、耳元から少しずつ顔をずらし、会長の震える唇をそっと塞ぐ。長く。深く。
ピクンッと会長の体が小さく震える。唇の隙間から微かに吐息が漏れる。
そう言えば、初めて会長に触れた夜もこんな反応だった。
唇を重ねたまま、僕は徐に会長のワイシャツに手を伸ばす。
首もとの、一番上のボタンから、一つ、また一つ。
ゆっくりと時間をかけて全てのボタンを外すと、会長の胸元が露になる。
薄闇の中でも肌がほんのり上気しているのが分かる。
唇はまだ離さない。
僕はそのまま、会長の滑らかな肌に右手を滑らせる。
熱い。
素肌で感じる熱。
素肌でなければ感じられない熱。
再びの吐息と痙攣。
お腹周りから腋にかけて、僕の右手は、僕の意思など必要としないかのように会長の体を駆け上がる。
まるで右手が全身になってしまったかのような感覚。
右手でしかその素肌に触れていないのに、僕は確かに全身で会長を感じていた。
僕の右手に呼応して、会長もその身をもどかしそうに捩る。
必死に声は圧し殺しているが、興奮を抑えきれずにいるのは明らかだ。
背後に佇むあの男はどんな顔で僕らの恥態を眺めているだろうか。
僕の右手はとうとう檻から解き放たれたように腋から正面に回り、胸の先端に触れる。
「~~~~っ!?」
一際大きな痙攣とともに、会長の口から声にならない声が漏れた。
唇を塞いでいなければとんでもない嬌声が校舎に響きわたったことだろう。
どちらからということもなく、僕らは漸く唇を離した。
息をすることさえ惜しむかのように求め合っていたようだ。
「ごんだわらぁ…ばかぁ…」
会長は力なく、涙ぐんだ瞳で僕を見上げる。
なんて蕩けきった顔をするんだろう!
当初の目的を今にも忘れてしまいそうだ。
月明かりが逆光となり間近でなければその表情は分からない。
会長のこんな顔をあの男に見られなくて良かったと、僕は妙な安堵を覚えた。
このまま欲望に任せて愛し合ってしまいたい衝動にかられる。
しかしそうも言っていられない。
背後で微かな物音と気配。
龍宮寺魔悪が先刻より僅かに近付いて来たことが分かった。
ハンディカムの機械音も聞こえる。大方、しっかり撮影しようと近付いて来たのだろう。
その浅はかさこそが勝機だ。
背後の気配に気付かぬ振りをして、僕は遂に会長のベルトに手をかける。
さすがに拒むような動きを見せる会長だが、その力は弱々しい。
カチャカチャと金具を外し、ズボンのベルト通しからベルトを一気に引き抜く。
次の瞬間。
ビュンッ!
振り向き様に手に持ったベルトを鞭のように振るった。
思った通り、龍宮寺魔悪はベルトの射程内だ。
「おっと!」
痛撃とはいかなかったがベルト鞭は塩梅よく男の右手を捉えた。
思わずハンディカムを取りこぼす龍宮寺。
「会長!カメラの確保を!」
叫ぶと同時に龍宮寺に向かって突進する。
しばし呆気に取られていた会長も意図を察して動き出す。
落ちこぼれとは言え文武両道で鳴らした藝菩縷愚高校の現役生だ。
自堕落な生活を送る中年男になど遅れを取るはずはない。
龍宮寺魔悪を難なく組み伏せることができた。
「やるねぇ…」
しかしこの違和感。
組み敷かれた状態の龍宮寺魔悪は未だにその不穏な笑みを崩さない。
「例えばこの俺が、以前の録画データを別に保存していたとしたら…どうするね?」
その可能性は考えなくもなかった。だが…
「だとしても。お前がこの世から消えれば秘密を知る人間はいなくなる!」
僕は手に持ったままのベルトを龍宮寺の首に回しかけていた。
「おいおいおい、物騒だな少年。その若さで残りの人生棒に振ってもいいのかい?」
愚問だった。覚悟はとうに固めてある。
「一向に構わない!会長が救われるのなら、僕はどうなったって構わない!」
刹那、天地が逆さまになっていた。
何が起こったのか分からない。
気が付けば龍宮寺魔悪が上にいた。
背中が床に縫い付けられたように、身じろぎ一つとることができない。
この男は…強い…!
自堕落な生活を送る中年男など、とんでもない勘違いだった。
しかもこの強さは。
粗野で卑劣な暴力とは一線を画す、道を知る者の強さ。意思の力を持った強さ。
「それで本当に、あの男が救われると思っているのかい?少年…」
僕を見下ろす龍宮寺の顔は月明かりの逆光で判然とはしなかったが、その怒りとも悲しみともつかない声色が、彼の抱える“何か”を感じさせた。
「権俵!」
会長が僕を呼ぶ声が聞こえた。
「カメラを持って逃げて下さい、会長!僕が会長を守るから!」
今となってはとにかく会長だけでもこの場から逃がさなければと思った。
「ち、違うんだ、権俵!このカメラには…SDカードが入っていない…!空なんだ!」
「…!?どういうことだ、龍宮寺!!」
不意に、僕の体を押さえ付けていた龍宮寺魔悪の手が緩んだ。
最早敵意も害意も感じられない。いや、そもそも最初からそんなものがあったのかどうかも分からない。
「はぁ~やれやれ…。俺も耄碌しちまったぁ…。まさか最初っからメモリーカードを入れ忘れてたとはなぁ…。興が冷めた、後は好きにしな」
のっそりと立ち上がった龍宮寺は、まるで何事もなかったかのようにドアへ向かって歩いて行く。
その背中はどこか、先ほどまでより少し小さく見えた。
「…だがな、権俵少年。相手にとって何が救いなのか、何が最善の選択なのか、常に自問しろ。常に考えろ。壱威張の坊っちゃんが大切ならなおのことだ」
龍宮寺魔悪の背中を見送った後、僕らはしばし呆然と立ち尽くしていた。危険は去った…のだろうか?
ふと、会長と目が合う。
会長は何か思い出したようにハッとすると、つかつかと僕の方に歩み寄ってきて、そして…
バチンッ!
僕の頬に痛烈な一発を叩き込んできた。
理解が追い付かない。龍宮寺の気を引くためとは言え、少しやり過ぎてしまっただろうか?
会長の瞳には涙が滲んでいる。
「自分はどうなっても構わないなんて…あんなこと…二度と言うな…」
声を振り絞るようにそう言うと、会長はすっと、僕の胸に顔を埋めてきた。
「俺はもう…お前なしでどうやって生きていけばいいのか分からない…」
僕の胸の中で、僕の心の中に直接語りかけるような会長の言葉に、僕は思わず会長の体を強く抱きしめていた。頭の中で龍宮寺魔悪の最後の言葉を反芻しながら。
「…そう言えば」
少しバツの悪かった僕は、はぐらかすように悪戯っぽく話しかける。
今の会長の姿はと言えばワイシャツがはだけたままだ。龍宮寺と組み合ったせいもあるだろうか?こんな時だと言うのに僕は興奮していた。
「会長、さっきは本気で感じてましたよね?あんな男に見られながら…もしかしてそういうので興奮しちゃうんですか?」
「なっ…!ばっ…あ、あれはお前があんな風に触るから…んぐっ!?」
僕は再び会長の口を乱暴に塞いだ。
狼狽える会長が可愛くて…愛しくて…冬。
「続き、しましょ?」
「ごんだわらぁ…ばかぁ…」
~エンディング~
クリスマスソング唄うように
今日だけ愛してよ
暦変われば他人に戻る
クリスマスソング唄うように
今だけ愛してよ
雪に浮かれる街のように
でも、この時の僕たちはまだ知らなかったんだ。
僕らを見つめる別の瞳が、闇の中に浮かんでいたことに…。
…アイヤー!お客サン大変ネ!またまた間違エテBL小説を投稿してシマタアルネー!!
この忙しい年の瀬に、時間がないっつってるのに映画レビューもそっちのけでBL小説をしたためるというビッグミステイク、心から謝罪申し上げます。
マジアポロジャイズ。
てなところで、聖なる夜にご紹介するのは『藝菩縷愚白濁物語』改めこちらの作品。
みんな大好きパペマスシリーズ最新作!?
悪魔の人形が子供たちに迫る時、トゥーロン家の末裔が立ち上がる!
みんなもパペマス、ゲットだぜ!
それではストーリー!
時はまさにクリスマス目前、街外れにひっそりと佇む
「トゥーロン人形病院」では、店主のロバート・トゥーロンと、その娘アレクサンドラが何やら怪しい実験の真っ最中。

トゥーロン家に代々伝わる秘薬を完成させ、毎度お馴染み殺意高めのお人形さんたちにラブ注入したところ、なんということでしょう!
人形たちは元気一杯動き始めたではありませんか!
人形たちと自己紹介もすませ、固い握手を交わしご満悦のトゥーロン親子。
しかし幸せは長くは続かなかった!
工房内に仕掛けられた隠しカメラを通して、彼らの実験を監視する者たちがいたのだ。
カメラの向こうにいたのは今をときめく玩具会社シャープ・トイズの女社長エリカ様!
クリスマスを前にして目玉商品のお人形さんたちが飛ぶように売れて絶好調のシャープ・トイズだが、名前に相応しく高慢で傲慢なエリカ様は、人形に生命を与える秘薬とトゥーロンの血を欲していたのだ。
しかし疑問が残る。
エリカ様は秘薬やトゥーロンの血を使って何をしようというのか?
そもそも、トゥーロン家秘伝の秘薬や人形の存在を、なぜエリカ様が知っていたのか?
エリカ様の目的は何なのか?
エリカ様「別に」
もうめんどくさいので真相はこうだ。
実は悪魔バエルと取引していたエリカ様。
トゥーロン家の祖先と因縁のある悪魔バエルは、復讐のためにトゥーロン親子の命を欲していた。
そして、クリスマスの朝までにトゥーロンの血を生け贄として捧げることと引き換えに、シャープ・トイズの人形を殺人人形に変え地上を支配、永遠の命を得たエリカ様が地上の支配者として君臨するという取引内容だ。
ついでにトゥーロンの人形たちはエリカ様自身の忠実な護衛としてモノにしたいという欲しがりさんっぷり。
目のつけどころがシャープでしょ!?
といったところで、早速トゥーロンの工房に刺客を送り人形と秘薬の強奪を試みるエリカ様。
トゥーロン親子に危険が迫る!
しかし今や彼らは一人ではない。
最高に頼りになる仲間が、いやさファミリーがいる!
そう、人形たちですね!
とても目覚めたばかりとは思えない戦闘力とチームワークで人形たちが自ら奮戦し刺客どもを撃退するが、乱闘の中で薬品が爆発炎上、人形たちにも燃え広がり痛手を負ってしまう。


騒ぎを聞き付けた女刑事さん相手にパンツ一丁で雑な猿芝居を繰り広げつつ、さらなる敵の追撃を警戒して、離婚した元嫁の邸宅に身を隠すトゥーロン親子。
痛手を負った人形たちは武装を強化して修理し、失われた秘薬の再生産を始める。
ちなみに離婚した元嫁は本編に一ミリも登場しないので気にしなくてOKだ!
それではここで、トゥーロン's kitchenのコーナー!
秘薬の作り方は超簡単!
秘伝の謎水をグツグツ沸騰させること8時間15分!
そこにトゥーロンの血を二滴ほど垂らせばハイ完成!

ということで、アホほど待ち時間があるので、その間にトゥーロンパパはシャープ・トイズに探りを入れる。
躊躇なく不法侵入を決めるというある意味主人公ムーブを決めるトゥーロンパパはそこで、悪魔バエルより賜った動く殺人赤ちゃん人形と遭遇。
エリカ様のヤベェ企みをほんのり予見するも、なんせ完膚なきまでに不法侵入なので、昨日パン一姿を見せつけた女刑事さんに連行されてしまう。
この時は、警察に介入されたくないエリカ様が訴えなかったため放免となったが、殺人人形云々などという与太話は当然信じてもらえるはずもなかった。
だがほどなくしてこの女刑事さんも、今や無人となったトゥーロン人形病院でエリカ様配下の殺人人形たちに襲われ真相を知ることとなる。
急ぎトゥーロン親子が身を隠す元嫁宅を訪ねる女刑事さんだが、例の赤ちゃん人形の追跡を許してしまい、親子の隠れ家はエリカ様の知るところに!
ホンマ、女刑事さんさぁ…
そうとは知らないトゥーロン親子の元にエリカ様の刺客が急襲!
卑劣にも娘を人質に取った刺客たちによって人形も秘薬も強奪され、トゥーロンパパも連行されてしまう。
娘ちゃんは悪魔バエルに捧げるべくアイアンメイデンにイン!
どこのご家庭にもありますよね、アイアンメイデン!
一方エリカ様の前に引っ立てられたトゥーロンパパにも危機が迫る!
エリカ様はトゥーロンパパに告げる。
「私と子作りしない?」

…イブが明けるまであと10分!
トゥーロン親子に迫る魔の手!
人形VS人形の人外バトル!
相変わらずクソの役にも立たない女刑事さん!
アイアンメイデンを手絞りしようと頑張るエリカ様!
果たしてトゥーロンの子孫たちは、悪魔と手を組んだエリカ様の野望を阻止し、世界を救うことができるのか!?
…いいね!最高だ!(『アンデラ』)
決して勘違いしないで頂きたいのだが、ここで言う最高とは、間違っても全力でオススメできるようなハイクオリティな作品ということではない。
全方位的B級、B級の全てを詰め込んだ欲張りセット、B級オブB級's
そういった意味での最高である。
謎の秘薬により魂を持った殺人人形たちの活躍を描くカルトムービー、『パペット・マスター』シリーズ。
人形使いの一族、トゥーロン家の子孫が本作の主人公だ。
そのストーリーはと言えば、悪い殺人人形をいい殺人人形が倒して世界を救うという至ってシンプルなもの。
立派なホラーの中にはヒューマンドラマを深く掘り下げメッセージを含ませる作品もあるが、本作においてはそんなものは皆無!
この潔さもB級の味わいだ。
また、一々の展開も大雑把で、登場人物たちの言動も時々何がしたいのか分からないというO型映画の特徴も踏襲。
張ってもいない伏線を回収するなど、強引かつ斬新な手法で物語を進めていく。
世界の命運がかかっている割にはやたら少人数の中で事が完結しているのも、低予算らしくてグッドだ。
主人公サイドはトゥーロン親子と女刑事さんの三人、ヴィランサイドもエリカ様と部下のオッサンと悪魔の三人。
手駒となる人形も主人公サイド四体とヴィランサイド三体という少数精鋭である。
変に意識の高いB級になるとやたらめったら風呂敷を広げ、結果としてとっ散らかったまま全てがダメになることが多いので、分をわきまえた配分と言えるだろう。
また、低予算ゆえに圧倒的映像美など望むべくもなく、なんとなればお人形さんを操る糸が時々見えちゃってるが、それでも、突然飛び出す眼球破裂や、申し訳程度のサービスシーンないし下ネタなど、飽きさせない努力が伺える。

中でも印象的だったのが、本作のヴィランであるエリカ様が主人公のトゥーロンパパに色仕掛けで迫るシーンだ。
秘薬の製造にはトゥーロンの血が必要→ならアタイがトゥーロンの子を孕んじゃえばいいじゃないという発想の転換はまさにコロンブスの卵!
「私を妊娠させて」という台詞のインパクトと共に、本作随一の知的かつ痴的シーンと言えるだろう。
チーム一の力持ち、ピンヘッド!
顔面は変幻自在!?
ジェスター!

ただ、肝心の悪魔バエルとの決着は、時間切れで素直に魔界に帰っていくという肩透かしっぷりではあったが、個人的復讐よりも契約の納期を厳守する意外とビジネスマンなやつだったのかも知れん!
そんなわけで、B級ホラーの面目躍如とでもいうべき内容で、ある意味期待通りの結果となった本作。
しかし最後に一つだけ、皆さんに大切な事実をお伝えしておかなければならない。
本作において最もホラーだったのは、各種殺人人形でも悪魔バエルでもエリカ様でもない。
ヒロインポジであるはずの女刑事さんだ。
なぜか?
いや違うんだって、俺だって別に最初からそんなこと考えてたわけじゃないんだって。
ただなぜか、どのシーンを切り取っても静止画になると表情が一々怖いという奇跡。
いや、でも待てよ!
この時はまだ主人公への好感度が低かったからこんなに目ん玉ひん剥いてるだけであって、共に死線をくぐり抜け大団円を迎えたラストシーンの晴れやかな表情ならあるいは!
…お断り申し上げる!
チャーチャーチャーチャーチャーン♪
一難去ってまた一難!?
二人の秘密が遂にあの人に!?
次回、『藝菩縷愚白濁物語』第四話、「白い膿のように」
聖なる夜に白濁の嵐!
台詞「父さん…俺、権俵のことを…」
それでは皆さん、良いクリスマス&年越しを!





























