昨日の記事 に関して、もう少し詳しく解説してほしいとの要望がありましたので、お伝えいたします。



準備:
1.テキストを流し読みして、あとは問題を解きながら合格レベルの知識を積み上げていく方法もありだと思いますし、実際これで合格されている方も多いのですが、私は当時の本業が忙しかった上に、テキストとにらめっこするのが苦手だったので、なるべく隙間時間を活用したいと思い、音声(カセットテープ)付の教材で勉強しました。

2.オークションで出品されているものは、最新のものもありますが、多くは前年度以前のものです。
当然ながら法改正や一般常識の最新データには対応していませんので、テキストや過去問集はそうした部分を反映した最新版が必要となります。
落札した教材のDVDやCDでインプットした後、問題を解く過程で改正箇所が見つかりますので、テキストを辞書代わりに使って知識のアップデートを図ります。

3.本試験レベルの知識を精度の高いものにしようとすればするほど、その準備には多くの時間が必要になります。
まず、知識の理解には「知る」「わかる」「できる」の段階があって、そのかける時間の度合は「知る」<「わかる」<「できる」になると思います。これを1スパンとすると、試験当日から遡れば遡るほど、スパンをこなす時間は多くなるはずです。さらに、せっかく得た知識を忘れにくくするためにも多くの回数を繰り返す必要があります。
この辺のバランスを、自身が勉強に費やせる時間と照らし合わせて考えることが大事です。


実践:
1.試験は飽くまでテキストの内容を問題形式にして問う訳ですから、一刻も早くインプットを卒業して実戦の場に身を移す必要があります。だらだら聴きっぱなしというのも飽きますしね。
あと、通勤通学途中で聴く音源も、別に全部の内容を聴く必要はなく、自分の弱点となっているポイントだけをピックアップして聴けばいいと思います。時間があれば自分でその部分を読んで録音し、それを携帯するのもいいのではないでしょうか。

2.過去問は出題者たる試験委員が受験生に望む基礎知識を網羅しているので、一番に仕上げなければならないものです。
もちろん1回しか出題されないような細かい知識もありますが、過去問に出題されたネタが形を変えて次年度以降に出題されることは当たり前に起こっていますので、出題された以上は、優先順位は低いものの、一応押さえておいた方がいいので、あえて「100%」という書き方をしました。

3.答練や模試で大事なのは、知識の確認はもちろん、本番同様の緊張感の中で、時間配分とケアレスミスに注意しながら合格ラインの正答率まで持っていくことです。
過去問と違って予想問題は現役の試験委員が作っているわけではないので、問題文のレトリックが本試験問題ほど上手くないし、異常に細かい正答率30%以下のどうでもいい知識をちょこちょこ盛り込んできます。
しかし、本試験は、単に正解を出すだけでなく、迷う選択肢が出た時に「ずばり正解とは言い切れないけど他よりは正解に近いと考えられるもの」を限られた時間内で答える実務的思考も求められるので、枝葉末節にあまり気を取られることなく、飽くまで緊張緩和と時間配分を訓練するためのロープレと割り切って、誰もが得点できる問題を絶対落とさないように心掛けることが大切です。

マニアックな人たちが高得点を獲得する関係で、相対的に順位が下位になり合格判定も微妙になるかもしれませんが、無視して構いません。オリンピックのように順位を争うものではなく、要はぎりぎりでも本番で合格ラインを突破すればいいのです。模試でD・E判定の方が努力してその年に無事合格することは普通にありますので。マニアックな方ほど油断して気付かないうちに学力を落とし不合格になってます。


社労士は、国家資格の中でも取得の際のコストパフォーマンスに優れたものの1つですし、使い勝手も良いので、起業を検討されている方は、記念受験者等冷やかしの混じった合格率のカラクリに惑わされずに、取得を検討してみてはいかがでしょうか。
もちろん、資格があるから即お客様がついて稼げるわけではありませんが、集客法をきちんと身につけて実践し、顧客目線で誠実に実務をこなせば、自ずと結果はついてきます。興味がございましたら、まずは行動してみて下さいませ。


試験勉強についてはこのくらいにしたいと思いますが、また何か気付いた点がありましたらお知らせ致します。