④妄想と願望

アーサーはこのあとソフィーの部屋に帰ります。
アーサーの姿を見たソフィーは驚き恐れます。
部屋を間違えてるわよ。たしかアーサーよね?
と。


この時以前のシーンが覆ります。
アーサーはソフィーとは仲良くなんてなかったのです。
全部彼女とのシーンは全て彼の妄想でした。



主観で見ると哀しく可哀想な彼ですが、他の人の視点から見るととても怖い人のように思えます。



その後
事実を知ったアーサーは母親の元へ行き彼女を窒息死させてしまいます。




⑤ジョーカー

何もかもを失ったアーサー。
以前来ていたマレーフランクリンショーへの出演のために髪を緑に染め顔を白く塗りたくります。

このピエロとしての顔が彼の本来の姿のように僕は見えました。



その途中彼の家に元同僚のゲイリーとランドルが訪ねてきました。
ランドルは銃をアーサーに渡しその後罪をなすりつけた男です。
アーサーは表情を変えることなくランドルをハサミで殺してしまいます。

ゲイリーはアーサーに唯一優しかったためアーサーは彼を逃しました。


このシーンの前。アーサーの部屋のチャイムが鳴った時一番に彼はハサミを手にとりました。


ランドルが来るか確かではありませんでしたが、おそらくその訪問者がランドルでも事件のことを聞きに来た警察でも、どちらにしても殺害する気持ちであったのかなと考えられます。




そしてここでついにジョーカーが誕生します。
赤いスーツを纏い緑髪にピエロメイク。
流れるBGMに合わせて踊り、上機嫌に階段を降りていく姿は、最初のくたびれながら登っていく姿と対照的です。


僕的にはこの階段が人生を表していて、
表向き、正しく人生を歩むことは辛く大変な登り坂だったけれど、


本当の自分に正直になったことで、世間的には悪。階段を下りることになっているのかなって思いました。




その後アーサーは警官に追われながらも番組のスタジオに到着します。


この逃げるシーン。最後は警官が不満の高まった市民に襲われるのですが、アーサーはその姿を見て笑いながら踊ります。


そしてタバコを蒸しながらスタジオへ向かっていますがこの一連のシーンも印象的で、弱々しかったアーサーがとても強そうな人物に見えました。



マレーとの打ち合わせでジョーカーと紹介してくれと頼むアーサー。


番組が始まると彼はジョークと言いながら会社員3人を殺したことを告発します。
この重大な事件も今の彼にとっては一つのジョークなのかなと思いました。

そしてアーサーはこれまでに理不尽な自分の人生に怒りを表し、さらに笑い話として自分のことを番組でバカにしたマレーを射殺してしまいます。


この様子はテレビで放送されていて、彼を支持している貧困層の暴動はさらに激しさを増すことになります。



街ではピエロ姿の市民たちが街を荒らしています。そんな中トーマスウェインは彼の妻と息子のブルースを連れて市外へ逃げようとしますが、暴漢に襲われ、ブルースを残し妻と共に殺害されてしまいます。


これはバットマンの始まりのシーンとしても有名なシーンですね。



マレー殺害後、逮捕されパトカーの中にいたアーサーは、その街の荒れ様に心を躍らせます。
そこへジョーカー支持者のピエロが運転する救急車がパトカーへ激突。


ジョーカーを救出します。


自由になったアーサーは周りから讃えられ称賛の声を受けながらパトカーの上に立ち上がります。


このシーンも鳥肌が立ちました。
アーサーはこれまで見せなかった様な心から嬉しそうな顔をして、口に残っていた血で顔に笑顔を作るんです。


言葉で言うのは難しいのですが、その姿を見て恐怖や恐れももちろん、哀しさや辛さを感じました。







⑥最後 受取手の自由

ここまでが本編。最後にシーンは精神病棟に切り替わります。


アーサーは精神病棟にてカウンセリングを受けていました。突然笑いの発作が出るアーサー。

カウンセリングを担当している女性が怪訝そうにうかがいますが、アーサーは「いいジョークを思いついた。君には理解できないだろうけど」と言い放ちます。

その後、ジョーカーは部屋から出て、真っ赤な血の足跡を残しながら、去っていくのでした。



このラストシーンはたくさんの考察があります。

単に捕まっていただけ や、
実は全てが妄想で彼はそもそもずっとこの病院にいた

など、ありますが、僕的にはどんな終わり方でもいいです。





以上、ネタバレあらすじでしたが、




僕個人の感想としては
とにかく哀しく辛い。余韻が重くのしかかる映画でした。

そして何よりこの映画を何回も観てしまった要素として、主演ホアキンフェニックスの怪演にあります。


難しすぎるこの役を違和感なくそして、何より観てる側の心を動かす演技で演じている彼がすごすぎて観終わったあとしばらく何にも考えられなくなりました。


感情を表すところもそうですが、何より仕草や表情の変化など細かいところどこを観ても、

心優しかったアーサーが壊れていく姿を観ている側の肌に感じさせます。








以上 映画『JOKER 』レビューでした。


初めて観てからもう何回も繰り返し観て、
結局購入してしまいました。笑



もう観たことある人がいらしたら
是非コメントで感想を送ってください。


僕は映画の感想を共有したい派です。笑




今回は観てないけど怖くて観れなかったり
内容を知ってから観たい人へのレビューでした!

次回は本当に僕個人が感じた感想、好きなシーンの私的解説を更新したいと思います!






それではまた(◜௰◝)