あの子は携帯のメモリーから薬を売ってくれる人を探しだした。
横で私も見つかる事を祈るような気持ちだ。
絶対にやめようね。
体に悪いし可笑しくなるし捕まるしね。
前半は決まって文句から始まっているのに
否定する気持ちすら肯定に変わるのだった。
体が欲っするたび言い訳を並べていた。
仕方ないよね。
無いと辛いもんね。
言い訳を肯定に変え罪悪感を誤魔化していた。
売ってくれる人が見つかるとジワジワと体が覚えている感覚が蘇りお互いが落ち着いていられない。
その反面。
薬が到着したと言う連絡が入ると異常な程の警戒心と猜疑心が入り混じり取りに向かう事に挙動不審になる。
家に到着するまで恐ろしさが襲い二人で手を繋いで逃げ帰るように家に入り鍵を閉めた。
焦る気持ちと反面早く体に薬を入れたくて手が震える。
注射器に薬を入れるにも腕に注射を打つにもまず自分の冷静さを取り戻さなくてはならない。
体全体が小刻みに揺れているような感覚と破裂しそうに音を立てるその心臓の速さ。
震える手。
病的。
でも薬が入るとそんな病的な自分も末期的症状も忘れにわかに
元の自分
正常な自分を取り戻したかのようになっていた。
でも後悔はすぐにやってくる。
消せない罪悪感の津波が一気に押し寄せてくる。
もう本当の自分に戻れない気がして
果てを感じて
怖かった。