埼玉県公立高校入試が来週行われます。


 僕自身、40年以上前に経験しました。年齢がバレてしまいますが(笑)


 あの日のことは、今でも鮮明に覚えています。たぶん、当日は、20回以上、絶望しました。得意だった国語でいきなり躓きました。選択問題で中々絞りきれず、自信がもてないまま、解答していました。また、お昼休みにはコーヒー牛乳を飲んでしまい、案の定、理科の試験中にお腹を壊してしまい、手を挙げて、試験官の先生にトイレに連れていってもらいました。何より、自分の目の前に座っていた子がとても賢い感じの生徒で、休み時間に、必ず、びっしりと書き込まれた分厚い参考書を出して眺めていたことが、一番の重圧でした。毎時間、それをやられてしまい、こんな人がいたら、自分なんて無理だ〜と、何回も絶望の淵に追いやられていました。


 合格発表までの一週間は、本当に長かったです。当時は、高校で掲示されていたので、それを見に行かないといけませんでした。合格した生徒は、高校から入学手続用の書類をもらえるのですが、不合格だった生徒は、手ぶらで帰宅するしかありません。今、考えると、本当に残酷です。


 掲示板に自分の受験番号を見つけた時は、本当に嬉しかったです。そして、目の前に座っていた生徒の受験番号はありませんでした。1日中、自分を悩ませていたその生徒は不合格だったことを知りました。受験はそんなものなのです。


 実は、大学入試は、それ程、緊張しませんでした。恐らく、高校入試が始めての経験だったからだと思います。それまでは努力さえしていれば認めてもらえていたものが、高校入試において始めて、見ず知らずの先生方に、点数という結果だけで不合格を突きつけられてしまう、それが、高校入試だったのではないかと思えます。


 また、自己採点の結果、一番得意だったはずの国語が一番悪い点数。一番不安に感じていた理科では満点。受験はそんなものでもあるのです。


 当日は、何も気負わずに、全身全霊で、試験問題と格闘してきて欲しいと願っています。そうすれば、結果は、自ずとついてくるはずです。それだけの努力をしてきてくれたと感じています。