甲武信ヶ岳(こぶしがたけ) 山遊び

11月8日~9日、甲武信ヶ岳に行ってきました。今年は10月初頭まで暑い日が続き、秋の長雨の時期が普通の年よりも後にずれ込んで10月いっぱい続いたような天候でした。天気予報でそろそろ秋の安定した気候が続くと言うことで前から行こうと思っていた山遊び 甲武信ヶ岳を計画しました。例年ならば、甲武信ヶ岳の初雪は10月中旬との事でしたので、例年の天気で行くと初冬の登山になってしまいますが今年はまだ雪がないと小屋の方に伺ったので安心していくことにしました。当日は、最高の天気で特に2日目の朝、山頂に着いた時は快晴で見える範囲に雲がないと言う最高の天気でした。運良く、朝食を急いで食べたら、日の出の時間までに山頂に着くことが出来るとの事。頑張った甲斐もあり素晴らしい日の出を見ることもできました。登山自体には大きなトラブルもなく楽しく帰宅できました。また登山口まではスクーターで行ったのですが、道中も特に渋滞にはまることもなく、本当に楽しい山行でした。この時期のバイクはとっても寒いですが。

ただ家に帰ってきてからとてもショックな大事件がありました。結構な時間、動画を撮影していたのですが、アクションカメラからパソコンにデータを移す時点でエラーが起き3分の1の動画が消えてしまいました。本人的にはものすごいショックでした。ここ1番最高の動画と言うのもあったのですが、それも消えてしまい泣くに泣けないと言うより大泣きしてしまいました。それでもその瞬間、その場所に立つ事ができたと言う思い出は消えませんので、「よし」としなければと考えています。iPhoneで撮った静止画が別に残っていましたのでブログは書く気力が残っています。山頂からも見える範囲の全体を4分割で取ってあるのでそれだけが救いです。甲武信ヶ岳の山頂からは、日本百名山のうち43座が見えるということで、おそらく40座位は写っていると思うのですが、これから詳しく調べてみます。現地にいた時はわかったのは9座位でした。

私の体験として最高の山行だと思います。これを書いてるのは11月10日の夜ですが、まだ両足に筋肉痛が残っています。しかしとても素敵な体験ができたので、心地よい筋肉痛です。この時期は少し寒いですが、渋滞することもなく、混雑することもないのでとてもオススメだと思います。ただくれぐれも防寒対策は忘れずに。

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11/8は4:40am起床、朝食を取ったり最終チェックをしたりして5:55am愛車マジェスティS(150ccスクーター)で出発。

中央高速経由で西沢渓谷入り口の道の駅「みとみ」へ。ここで缶入りスープとミルクティーを一気飲み。あまりにも寒かったので・・・。みとみから1km程走って西沢渓谷市営駐車場に到着。市営駐車場のほうは駐車料金が無料です。11月のウィークデーの7:30am頃でも7割ほど埋まっていました。私はバイクなので、止めるとこには困りませんでしたが。

マジェスティS愛車 マジェスティS

駐車場から見上げた周りの山は少し盛りは過ぎましたが、紅葉が綺麗です。

西沢渓谷のハイキングコースのゲートを通過して20分ほど林道を歩いて行くと、右側に登山道の入り口があります。今回、私が往復で使った登山道は「徳ちゃん新道」と言う名の登山道です。大半が尾根筋を通るルートで、そして甲武信ヶ岳登山のメインのルートでもあり危険な箇所はあまりないということでこのルートを選びました。極端な急登ではありませんがほとんどが上り坂で休憩できるような場所はありません。座ろうと思えばどこでも座れますが、ベンチのようなものがないのです。

1つ目の目標は登山道の合流地点で「徳ちゃん新道」と「近丸新道」の合流地点です。

合流点は徳ちゃん新道、近丸新道、木賊山の3方向に道標があります。つまり三叉路です。

三方向のうちの徳ちゃん新道
ここから木賊山を目指して登っていきます。木賊山は埼玉県で3番目に、標高の高い山で2469mあります。残念なことに山頂からの眺望は全くなく、林の中に山頂があります。山頂では、道標の写真だけ撮ってそのまま甲武信小屋降りて行きました。
「とくさやま」と読みます。
木賊山山頂から、小屋までは一気の下りで結構急坂です。途中にザレた場所もあって少し怖いなと感じるところもありました。帰りに上り坂として通った時はあまり感じませんでした。
ザレザレ

1:00pm過ぎに甲武信小屋に到着しました。丸木組のこじんまりとした小屋ですが、スタッフさんも含めてアットホームな感じがとても良かったです。

売店兼受付
特注暖炉。すごく暖かい。
トイレは水洗。とってもキレイ。
ザックをおろして、少し休んで甲武信ヶ岳の山頂へ向かいました。上りは20分位です。2:40pm頃山頂に到着しました。

甲武信ヶ岳 標高2475m 「こぶしがたけ」と読みます。山梨県(甲州)埼玉県(武州)長野県(信州)に接している(3県の県境)から名付けられたとの事。

山頂の標識
国師ヶ岳、金峰山を望む
少し行雲は出ていましたが、壮大な絶景が望めました。4:15pm頃日が沈むということで、日没を見ようかと思いましたが、1時間以上待たなければならないので、めげて小屋に戻りました。(寒かったんです。気温は5度位)
夕食は5:00pm。カレーライスでした。自家製のカレーでとってもおいしかったです。「ご飯を大盛りにしてください」と言ったら、お茶碗山盛り2杯分のご飯をよそっていただいて、本当にお腹いっぱいになりました。
当然完食。

それから、暖炉の部屋で、スタッフの方や他の登山者の方と山の話などで盛り上がって話しました。

宿泊する部屋は概ね東を向いていて、大きな窓があります。そこからは秩父市街や埼玉県から群馬県にかけての関東地方の明かりがよく見えます。寒い中を外に出て、夜景を見たり、夜空を見たりしましたが、気温が-2~3°Cだったので、すぐに部屋に戻ってきてしまいました。

手前が秩父市 奥の横長は埼玉群馬の夜景

消灯は8:00pm。とはいっても、常夜灯がいくつか付いていたし、トイレも24時間電気がつきました。いちいちヘッドライトを出すのはめんどくさいなぁと思っていたので助かりました。

この布団のある位置と、ザックの位置が、1人分
部屋は大部屋で、男女混合の雑魚寝です。畳1畳分が1人分です。私が泊まった時は宿泊者は15人ぐらいでした。スタッフの方に聞いたところ、1番ハイシーズンではここに50~60人ぐらい泊まるということでした。畳1枚に2~3人が寝る位の混雑になるみたいです。7:00pm過ぎには布団に入ってごろごろしていたら寝てしまいました。8:00pmの消灯の館内放送もうっすらとしか覚えていません。
起床は4:30am頃でした。外はまだ真っ暗でした。部屋の中は7~8°c位はあったと思います。寝るために使用した道具や下山の時に使う水やポットの準備をして帰り支度を整えました。朝ご飯は5:30amからなのですが、5分ぐらい前に準備していただけました。

シンプルだけど、純日本的な朝ごはんでした。朝の5時半に温かいご飯と味噌汁があれば最高です。かき込むように食べて寒い中を歩ける準備をして山頂を目指して出発しました。持っていった衣類の中で、ダウンのズボン以外は全て着用しました。気温は-2.5°Cでした。日の出を望むところには6:05am過ぎに到着しました。山頂の少し手前の岩場のところです。ここからは日の出直接見ることができます。山頂まで行ってしまうと、日の出の方向は林になってしまうので見えないからです。

6:15am地平線から昇る太陽をしっかり見ることができました。そちらの方向を含め全周に雲はありませんでした。最高の最高の絶景でした。

グッド! グッド! グッド! グッド!

日の出を堪能した後に山頂に向かい、昨日よりももっと雲のない山頂の景色を堪能しました。

南側を望むと富士山がくっきり
西には国師ヶ岳、金峰山 遠望に中央アルプス


北アルプスが遠くに雪をいただいて見える。

北側は埼玉県最高峰「三宝山
寒かったけれど、20分ほど山頂の雰囲気を堪能して小屋に戻りました。本当に快晴の山頂でしたので、一生のうちでも数えるほどの経験だなと本当に思いました。最高でした。
7:00am声を出発して下山の開始です。行きに登った「徳ちゃん新道」を今度は下っていきます。気温は-1℃位でした。途中地元では真冬でも見ないような立派な霜柱を見ました。また今年初めての水たまりに貼った氷も見ました。
立派な霜柱


すぎ、コケはしんなりしていましたが、花芽がありました
下山はほぼ下りだけなので楽チンです。全体に樹林体の中を歩いていくので、足元に生えているいろいろな種類のコケやたまに開けて見えるお父の山々を楽しみにしながら降りて行きます。時期もオフシーズンなので、混雑のようなものは全然ないので、気楽に自分のペースで降りていきました。11:00amには、オートバイの駐輪場に到着して行きと同じように、道の駅水戸まで行って昼ご飯を食べました。そこからまた2時間ほどバイクに乗って帰宅しました。
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今回の山行はとても楽しいものでした。甲武信ヶ岳はとても素敵な山でした。秩父の明峰と言うだけの事はあります。秩父の本当に奥まったところにあるので、遠くに市街地が見える程度で、本当に山の中という感じです。11月に入ってからの登山だったので、寒くはありましたが、それもまた楽しい思い出となりました。相当残念な画像の喪失と言うものもありましたが、全体的には楽しい休日を過ごすことができました。とても良い思い出がまた1つできました。最高でした。