「カナっち 動く」の続き。




そして 翌日。
またしてもイチャモンの荒々しい運転で到着した大学病院。
受付をすると 呼出受信機には「整形外科へお越しください」と出ているので向かう。




やばい。いまは痛くない。せっかくのピカチュウとのバトルというのに 敵は寝ているのか?
でもまぁ あとには引けないので待っていると
「カナっちさん3番へどうぞ〜」と言われたので入ってみると まぁ若い先生。
「研修医二人いるのでよろしくお願いします」と もっと若いのがいる。頑張れひよっこ君。

整形外科のどの先生もやるような足腰グイグイ押して見るが 痛くない。右だ左だ押してみるが痛くない。
これでは先生に痛みが伝わらない。




白衣を見ると言いたいことが言えないので 紙に書いてきたのを一生懸命読み上げた。
先生は優しく笑ってくれた。
全部うんうんって聞いてくれたあと
「はい。じゃレントゲン撮ってきてもらおうかな」




今日の先生はどこの先生も優しかった。
放射線技師の若い先生も
「僕の手に捕まっていいですからね ゆ〜っくり…」
レントゲンは10枚ちょっと撮って 整形外科の待合室まで戻る。その前で現像待ち。
CTのとき9千円だったから レントゲン10枚ちょっと撮ったらいくらだろう…高いだろうなぁ…
町医者はせいぜい前と横の2枚だったなぁ…
モデル料欲しいわ…なんて思いながら待っていると
「カナっちさ〜ん 3番診察室へどうぞ」




あのたくさんのレントゲン画像を見ても 結果はやはり原因不明とのお話。
骨がピカチュウの痛みの原因ではなさそうだ。
「骨は大丈夫。しっかりしてる。すべり症でも狭窄症でもない。レントゲンじゃ神経にあたってるのがなんだろとかわかんないんだ…う〜ん。なんでビリビリショックなんだろねぇ」とレントゲン画像を見直し困った顔。





「先生 原因不明だといつまたビリビリショックが来るかわからない。それがイヤなんです。根本的に治したいんです…」というと
「うんうん。そりゃあわかる。今ね放射線科と組んで調べようかなぁって思ってる」
ほ、放射線科? なにそれ。大丈夫なのか?

「ペット検査ってのがあってね…全身くまなくみられるやつ」

帰って調べたら
PET(Positron Emission Tomography:陽電子放出断層撮影)検査は、がんがあるかどうか、がんの広がり具合、ほかの臓器への転移がないか、などを調べることができる検査です。
また治療中の効果を判定する、がんの再発がないかの確認としても行われます。

なにこれ。また私 癌の予感なの?
やだぁ。
「今後の治療方法考えるから 2週間後にまた来てくれるかな。痛くなったらペインクリニックと仲良くしてね」




たくさんレントゲン撮ったのに3千円の診療費払っておしまい。
まぁ ペット検査は怖いけど 町医者の「様子見」より何とかしてくれようとしてるのが とても嬉しく なぜでしょうね…
ピカチュウの電撃攻撃はピタリと収まっている。鈍痛も弱い。
行き過ぎかな…と思う検査は イチャモンが「先生そこまでは…」と堂々とストップをかけてくれるから 運転は荒いが頼りがいはある。


12時半に病院を出たので 隣の夢庵で「夜はお魚メニューだから お肉食べようよ」と仲良く同じ「ロースかつおろしポン酢ランチ」を食べながら イチャモンと話した。





「このピカチュウビリビリの神経に触る痛みって…もしかして精神的なものかなぁ。ホッとしたら痛くない」
「そんな感じしてきたね。様子見からなんか前進したじゃん。今日 病院行ってよかったね」

それなら 人間の「気持ち」ってすごい。
イチャモンのドリンクバーまで取ってきてあげれる。
昌磨は「鉄の心臓」とゆづに言われてたが 「鉄の心臓」すごいことなんだ。確かに私も よく効くピカチュウ神経痛を抑えるタリージェという薬をもらうと「おまもり」持ってるという気になり気持ちが楽になっていた。私は意外に小心者だったんだな。自分で 痛くしていたんだ (知らんけど)
もしそうなら 人間の脳って不思議。勉強してみたいぞ。





なんと画像を検索していたら 当てはまるようなネット記事を発見した。「痛覚変調性疼痛」これじゃない?
うわ〜 有料記事か。読みた〜い。
いわゆるピカチュウの痛みは「気のせい」か??


さて どうしたもんだ 現金な私の痛み。
夜のトイレ時の起床も朝の起床も 怖さがあるので そろ〜っと起きてみると ピカチュウはまだ寝ているようだった。





やったぁ。
おトイレまで杖もいらない(目の前だけど…)
すたすたは歩けないけど のろのろ歩ける。


これは 「ブロック注射」か「様子見の一歩前進」かわからないが このまま、このままピカチュウが起きないようにしてたら 明日のイチャモンの「ゴルフだから友達んちまで送って〜」の要望に応えられるかもしれない。




よ〜し… 頑張るぞ。
ほどほどに ほどほどに。
無理しない 無理しない。
今をキープだぞ。




Endless SHOCKはもうすぐだ!