オフ・ブロードウェイ・ミュージカル

「MURDER for Two」

シアターコクーン




<STORY>
偉大なアメリカ人作家のアーサー・ホイットニーが、自らのバースデーパーティーの席で銃に撃たれ、致命傷を負って殺された。現場から1時間と、最も近い町にいた新米刑事マーカスは、寡黙な相棒のルーを引き連れ現場に向かう。個性豊かな容疑者たちが立ちはだかる。
犯人はアーサーの有名女優の妻ダリアか?それとも第一容疑者として疑われている、プリマドンナのバレットか?はたまた馴れ馴れしい態度で接してくる、精神科医のグリフか?ベテラン刑事が到着するまでの限られた時間の中で、事件を翻弄する容疑者たち。果たしてマーカスは真犯人を見つけることができるのか?
時間は限られている、急げマーカス!
逃げ切れるか真犯人!
音楽と騒乱と殺人事件が、完璧な配分でブレンドされたミュージカル。2人の役者が演じるのは、計13人のキャラクター。全編生ピアノ、捧腹絶倒のステージ! (公式より)


まず チケットを押さえるポイントがありすぎる。
坂本昌行が「オスロ」で面白かったので  次の舞台「THE BOY FROM OZ」を楽しみにしていたがコロナで払い戻し。
13人の多役を二人でこなす。
二人芝居の相手が「海宝直人」
全編生ピアノ。演奏者は二人の出演者。
「マーダー」というサスペンス。
これで チケット取らないわけないでしょ。




ワクワクして臨んだ「マーダーフォートゥー」
たしかに オフ・ブロードウェイ作品 。
扉  と 柱 をうまく使い 役を変更する。
13の役のうち ほとんどを坂本くんが担当。




メガネを掛けて、姿勢を変えて、声色を変えて…
 ドクターはヨロヨロと、 バレリーナはシュッとして、少年合唱団の3人は 175センチが膝を折り小さな子供になり真っ赤な帽子を前にかぶり後ろにかぶり 13变化となった坂本くん。


(海宝くんが坂本くんの演技にピアノを合わせようとする視線。めちゃカッコいい連携)


ヒロインとなるステフは内またで可愛く。たしかにオカマチックではあるが 13通りの役作りなので 似たようなのがあると観客が惑うので極端に変えている。見事と言わざるを得ない。 




そして 舞台中央のグランドピアノで お互いの伴奏を受け持つ。もちろんポ〜ンとか1音だけの効果音も担当。四手連弾はすごい。これほど弾けると思わなかった。




芝居のサンブンノイチはピアノにロックオン。手元はどの席も見えないらしい。せめて腕が動いているか確認するが微妙。
椅子に座って正面からなら「感覚」で鍵盤がわかるかもしれないが 立って鍵盤に指が触れる程度で顔は相手に向けられ台詞を言いつつ弾く? 
え〜? これ素人(プロピアニストではないという意)が 出来る? すべて暗譜。ペダルを見てもどっちが踏んでるのかわからないこの席。くぅ…悔しいが素晴らしい。
そうそう…「井上芳雄 by MYSELF」の会話をしながらピアノをポロポロ弾く大貫祐一郎みたい。すごい。
…と、思っていたら どうやらサポートピアニストがいるらしい。(夢が壊れるので追及はしないが…)

ただこの回の坂本くん 出トチがあり「あっ 間違えた!」のひと言ですぐ弾き直し。観客は大喜びだった。今までのキャリアで補うのだろう。ビクともしない。カッコいい。


(手フェチの私。この手をすりすりしたい)


途中で 海宝くん演じるマーカスの携帯が鳴るが「客席からか?」 というアドリブタイムになった。
坂本くんの「はい!1回止めま〜す」に「あっ この人こんな声だっけか」と思った。
「3回やったらスクランブル交差点をスキップで10往復ですからね」と言っていたのがアドリブだったらしい。

なので あらすじや冒頭であった殺人事件の真犯人が誰なのか全然わからなかった(帰宅後ネットを漁りまくって納得)が ハッピーエンドだった。
海宝くんは なぜだがドンドン脱いでいき 最後は可愛い絵柄のTシャツ姿で前髪が下り 不思議なイデタチになっていた。
なにより このふたりが全編通して楽しそうで楽しそうで 幕が下りると嬉しくなった。ミュージカルだったが「歌」を聴いてはいけない芝居だった。なんだろ…他に何かが残った。




取れたチケットは 最悪のコクーンシート。
舞台の上手1/3は見えない。
見えない分 ほぼ半額だ。




着席してみると なるほど…
なぜこんな配置にしているのか? シアターコクーン。
出来上がってから 追加で作った席なのかしら…
係の人がやってきて「こちらのお席は非常に見えにくいため 前かがみになる時は おとなり同士お譲り合ってください」と前のめりOKのようだ。
後ろの立見席も横の2席も非販売。
2階見切れも一部非販売席。





結局 着席した16番は一番端っこだったので 後ろを気にせず手すりにもたれかかろうが何しようが どなたの視線も遮らないので 好き勝手にできたが それではモラルに欠ける。
始終 小首を傾げた形になり 演者が見えなくなる場面だけ ちょこっと見させていただいた。おとなり席の奥様は 来たときから「全然見えない」と呟き端から諦めていた。しかしまぁ この奥様が前かがみになると私は丸々見えなくなるので 諦めてくださって助かったが このコクーンシートでの観劇はやめたほうがいい。
たしかコロナ前 藤原竜也の芝居で コクーンシート1番を選んだことがあるが カテコで「たっちゃ〜ん(アンタ知り合いかい?)」と声をかけると見てくれるほど 藤原竜也をそこに見ることができたので 1番は有りだと思う。(しかし上手袖から1mは見切れる)




疲れたので「タカノフルーツのメロンのケーキが絶対食べたい」と地元まで帰ってきたら なんと1個1,080円だった。
息子がいたら買うのだけど 味オンチのイチャモンに1,080円は高すぎるので 旬のイチゴケーキがあふれる中 ようやく見つけたアンテノールのデコポンのケーキ 648円。こっちにした。
ひねているので たくさんあるのは嫌な性格。




「今度はメロンのケーキ1個 買いなよ。ケーキって俺いらないから…」と デコポンを食べながら言われたので 1つ買ってみるかな…
1つでも 箱に入れてくれるのかな…なんか恥ずかしいな。
でも 私のことだから「一個でもいいですかぁ?」って買えちゃうだろうけど 1,080円をひとつ買うより 648円をふたつ買うだろうな。




うぅ でも やっぱり食べたかった。
なんかこの日はメロンだったのだ。