帝国声歌舞伎  −信長の犬−

VOICARION  Ⅸ




原作 脚本 演出  藤沢文翁

~ストーリー~
「本能寺の変」で信長が新でから数か月後
武蔵の国で巨大な白い犬(ボルゾイ)が保護される。
犬好きの田舎大名である太田資正は喜んでこれを飼った・・・。
それが「信長の犬」とも知らずに・・・。
数年後・・・
資正の城が風魔小太郎に取り囲まれ
外部との連絡手段が絶たれた時
巨大な犬が戦場を駆け抜け資正を救うことになる。



藤沢朗読劇。

かつての織田信長が飼っていた180センチはあろうかと思われるボルゾイ犬ルキフェル。信長の窮地に東へ行けと言われ 自分だけ助かったことを悔やんでいる。100匹を飼うほどの犬好きの岩付城主 太田資正に拾われる。その資正の乳兄弟の野口多聞は文武両道、冷静沈着な軍師。主従関係というより兄のような存在。先に飼われていた老犬の瑠璃丸。ルキフェルをかまい 固い絆の資正が心配でならない。何でも欲しがる秀吉が 噂を聞きつけ 信長の犬を譲ってくれと資正の前へ現れた。資正は,「犬はものではない。命だ」と断るが 風魔忍者小太郎を岩付城へ送る。多聞がひとり奮闘するが 外部にいた資正を呼んでこいとルキフェルに託す。
以前 信長にルキフェルだけでも生かそうと「東へ行き助けを連れてこい」とウソの命令を思い出し その場を離れるのを躊躇するが 「誰かのために生きろ!」と言われ 必ず助けを連れてくると資正のもとへ向かった。結果 資正は多聞を救う。そして何でも欲しがる秀吉も虚しさだけが残り犬を諦める。全編2時間15分で戦国の時代背景がわかる。秀吉も淋しい人だった。ルキフェルの最期には 大好きだった信長が迎えにきた。


諏訪部順一(信長の犬) / 紫吹 淳(織田信長) / 石井正則(豊臣秀吉) / 水田航生(太田資正) / 下野 紘(野口多門) / 保志総一朗(明智光秀) / 井上和彦(瑠璃丸/千利休)




朗読劇の場合 同じ音域の人だとどの役が喋っているのか聞き取りにくい。視力が悪いので オペグラで口パクを見つける。
その点ベテラン声優は抑揚をつけるのがうまいので聞き分けられる。

諏訪部順一は 気高いルキフェルを演じていた。とりわけ最期の場面 老犬の声から 信長の亡霊を見つけると あれよあれよと若々しい元気に走り回っていたであろう声になっていった。あっ今死んだんだ…って思った。
紅一点の紫吹淳は信長。宝塚調の重々しい揺るぎない立派な信長だった。資正の母の慈愛に溢れる声も良かった。
石井正則の秀吉。舞台拝見は初めてだったが いろいろと場数は増やしているようだ。猿と呼ばれていた時の弾む名古屋弁、大公となった時の落ち着いた標準語などメリハリと頑張りがみられた。
水田航生の資正。犬語しかわからない無能な城主。芝居の雰囲気が au三太郎のネジ一本はずれてる浦ちゃんに似ていた。




逆に メチャイケメンの下野紘。
落ち着いた多聞。こういう頭いい系に弱い。




保志総一朗は アニメ最遊記で元気のかたまり孫悟空で馴染みがあるので安牌。
井上和彦もその点同じ。資正が瑠璃丸のお腹をモフモフすると 地声が「ウヒヒヒ〜」とアニメ声になるから不思議。それとは逆に 茶人 千利休が秀吉から信長暗殺に毒を盛るよう言われ ぐぅと反抗する緊迫感あるセリフと声色。声優って恐ろしい。

カーテンコールでは 「ここで 出演者のご紹介をさせていただきたいところですが 配信の都合もあり割愛させて 年長者の諏訪部順一がご挨拶させていただきます」となった。
配信といえば この朗読劇は 毎日キャストが変わるので 毎日配信をしている。
それなので 配信撮影にチカラを入れているのか 現場で観劇している客にとっては オケピを動き回るカメラが非常に邪魔だった。




テレビスタジオの収録をしている状態。オケピを走るカメラの液晶がピカピカ非常に邪魔。あっ2回言っちゃったか?
だって「ダディロングレッグズ」では 最後列にカメラあったもん。私の隣にカメラあったもん。

でもまぁ それもそのはず 今回 シアタークリエから初の帝国劇場公演だ。藤沢文翁もあちこちで嬉しがっている。
たしかに 演出は帝劇バージョンで シアタークリエバージョンの遥かに上をいっていた。
ほんとモロ 感情がオモテに出る藤沢文翁。
「帝劇だよ? やっちゃえやっちゃえ〜」だろうな。



「帝国劇場」といえば 光ちゃんが歩いてたのを思い出した。



おんなじようなとこを歩く。



ここにもいた撮影クルー。

「光ちゃん」といえば 
信長の犬ルキフェルが瑠璃丸に、
多聞が資正に、「人のために生きろ!」と諭す。
この場面この台詞 観ていてなぜだか
「Endless SHOCK」のクライマックス「大桜」の場面が ブワッと目の前に浮かび上がった。
「自分が居なくなっても 力いっぱい生きてゆけ」
どちらも テーマは大きい。






ほぉ〜 
9/19〜11月末までか…
今 半分残ってるチケット 急遽 販売あるか?
当日券にはしないだろう。売り場が混雑する。

なんかなぁ 第3波 きませんかねぇ…