実家のおばあちゃんが天国に旅立ってしまった。



97歳だった。



実家は商売をしていた。


朝8時にお店を開けて夜9時に閉まるので


母親は毎日忙しく、


私はおばあちゃんに育ててもらったようなものだ。



おばあちゃんは料理上手だった。


手作り餃子もけんちん汁も揚げたてのコロッケも


大好きだった。



小さい頃一緒に寝ていたときは、


寝がけに桃太郎の同じ話を毎晩話してくれた。



のんきな私を本当に可愛がってくれた。





おばあちゃんは働き者だった。


80歳を過ぎても台所仕事をし、


90歳を過ぎても老人カーで畑に行っていた。


そして、毎晩晩酌をしていた。





おばあちゃんは気丈だった。


倒れるその日まで


自分でヨタヨタ歩きながらトイレに行ってたと聞いた。





最後、意識の無かったおばあちゃんに


「今までありがとうね」と言おうと思って病院に行ったが、


結局言えなかった。


言うと、本当にお別れのような気がして


とうとう言えなかった。


「また来るね」と言って、病室を後にした。




「年寄り子守は三文下がり」だと言われたことがある。


確かに私は三文下がってしまったかもしれない(笑)



でも、おばあちゃんの愛情たっぷりの美味しい料理で


育てられたことが、本当に幸せだったと思っている。




おばあちゃん、本当に本当にありがとう。



おばあちゃん、本当に本当に大好きだよ。