韓国の船会社相手に損害賠償請求 庄内沖コンテナ問題、県が提訴へ
(山形新聞 2008/02/25)
庄内沖の沈下コンテナ問題で、県は25日までに、コンテナの撤去関連費用3億8600万の支払いを求め、コンテナを積んでいた韓国貨物船の船会社に対し、損害賠償を求める訴訟を起こすことが分かった。県議会2月定例会での議案審議を経て、新年度に提訴する予定だ。
県生産技術課によると、船会社は韓国の「ヒュンガーシッピング社」。
2002年11月、荒天で貨物船からコンテナ13個が荷崩れし、鶴岡市加茂の沖合約20キロ地点に沈んだ。底引き網漁の優良漁場で、タラ漁などに支障を来したため、一昨年、県が事業主体となって撤去作業を行い、問題となっている3個のコンテナを引き揚げた。撤去費用は、国と県、沿岸3市町、地元漁業関係者が負担した。
これまでに県は、督促も含め、撤去費を請求し続けてきたが、同社は「法的な根拠なく、撤去義務はない」などとして、請求を拒否している。
県は、損害賠償請求訴訟に踏み切ることを決め、22日に開会した県議会2月定例会に、議案として提出。県が訴訟を起こすためには、県議会の議決が必要となっている。
いままでの流れ。
沈下の韓国船コンテナ 撤去へと国と協議 (朝日新聞 2005/04/13) リンク切れ
韓国籍船が02年11月に庄内沖の海底に落としたコンテナによって底引き網漁に被害が出ている問題で、県は国の漁場環境保全創造事業の適用を受け、撤去することで水産庁と協議を始めた。
積み荷が海中に落下した場合、本来なら落とし主である韓国船に回収責任がある。県漁協などは韓国の船会社の代理店に撤去を求めているが、韓国の船会社は撤去する義務はないと主張、交渉は暗礁に乗り上げている。
コンテナが沈んでいる水深200~300メートルの現場は「タラ場」と呼ばれるタラや赤エビの優良漁場。事故後、底引き網が引っかかって破れる被害が相次ぎ、現在は操業できなくなっている。
県も船会社に撤去責任があるとの立場を崩していないが、漁業者の被害を看過できないとして、撤去の方策を探っていた。
これまでの協議で、漁場環境保全創造事業の適用を受け、国の補助を得た上で、県が事業主体としてコンテナの引き上げを実施。その後船会社に撤去費用を請求する案が浮上した。
貨物船が落とした物を自治体が代わって撤去することは、前例に乏しいうえ、外国籍の船が絡む問題だけに、県は船会社側に費用を請求するための法解釈の検討も進める。
撤去を求めてきた県漁協の斎藤辰男組合長は、「国が撤去に向けて動きだしたことは1歩も2歩も前進したといえる。操業が再開できるよう早く解決してほしい」と話した。
酒田沖の沈下コンテナの撤去について
(山形県知事記者会見 2006/08/25)
早速ですが、ちょっと写真を皆様にご覧に入れたいと思いますけれども、酒田沖の沈下コンテナについては、これを8月9日に既に撤去作業が完了いたしましたのでご連絡申しあげます。もう、一部報道にはなっていると思います。
現在、拾得物として酒田市に引き渡しまして、そして酒田市では拾得物の公告を行って6ヶ月間保管すると。所有者があらわれない場合には県の所有となりまして、県が産業廃棄物として処理をするというのがおおまかな今後の段取りでございます。
3つ引き揚げたわけですが、こんな形で今、陸揚げされているところでございます。ちょっと皆さんの方から見えにくいかも知れませんけれども、ここにですね、きちんと「HEUNGA」(ヒュンガー)という文字が見えまして、ここにその番号まで記載されているわけですね。明らかにこれは持ち主のものに相違ないというふうに我々は思っています。
これに対して、ヒュンガーシッピング社は、「我々はこうしたものについては関知しない」とこういう、その、引き揚げがあったとしてもその費用明細についてはまったく関知しないものであると、まあそういう趣旨のお話をしております。しかし、これでもう明らかでありますので、この持ち主に対しては、我々としては撤去費用の請求をしっかりやっていこうということで、法的な手続きも含めてですね、しっかりと対応していきたいと思っております。まず、これをご連絡いたします。
いずれにしましても、漁業関係者のみなさまも先だって県庁にお見えになりまして、この引き揚げたことについては大変喜んでおります。これから十分にそうした漁業活動もできるということで、良かったなあということであります。これもやはり県と国とがしっかりしたパイプがあってこそ、こうした短期間にこういうものが実現できたのだなとあらためて私も思いましたし、漁業関係者からもそうした声が聞かれたところでございました。
山形県沖の沈下コンテナ撤去費用の請求について
(山形県知事記者会見 2006/11/17)
山形県沖の沈下コンテナ撤去費用の請求についてであります。
平成14年11月に韓国籍貨物船から流出し、山形県沖に沈下したコンテナにつきましては、今年の8月上旬に予定どおり撤去作業を完了いたしました。現在、引き揚げられた貨物につきましては、酒田港の保管場所に保管されております。拾得物の公告期間は、平成18年8月25日から来年2月28日までということになっています。
今回撤去いたしました沈下コンテナについては、引き揚げの際にも申しあげましたけれども、本来、原因者が撤去すべきものと解されます。原因者に対して撤去費用の請求を行うということにいたしました。請求金額は、平成17年度に実施した沈下コンテナの場所を特定する現地確認調査と、引き揚げ工法を決定するための調査費用が13,650,000円、今年度実施したコンテナ撤去工事費が373,223,550円、合わせまして、386,873,550円となります。
請求を行う法的根拠でございますけれども、山形県沖海域の海面下の地盤は、国有財産法上の公共財産であります。国有財産法9条3項及び国有財産法施行令6条2項によりまして、山形県知事が管理していると解すことができます。したがいまして、海底地盤の管理権に基づく妨害排除請求に伴う費用請求と、そういう法律構成でございます。
現在、請求内容の最終確認を行っております。来週火曜日の21日でございますが、原因者であるヒュンガーシッピング社に対しまして請求通知書を発送する予定にしております。この請求に対する回答期限でございますが、通知書到達後30日以内を目処としております。原因者からの回答を踏まえて、今後の対応について検討していくこととなりますが、代理人弁護士とも相談しながら、撤去費用の回収にこれからもしっかりと努めてまいりたいと思っています。
ヒュンガーシッピング社=Heung-A Shipping Co., Ltd= 興亜海運
で、こんな↓会社。
『興亜海運(HEUNG-A)』の事故歴(「玄海灘の悲劇
」参照)
1994/9/5 | 瀬戸内海 来島海峡 |
貨物船「グロリア」号、貨物船「興栄丸」に衝突 | |
1995/8/14 | 岡山県水島港港内航路 |
ケミカルタンカー「ウルサン・パイオニア」号、油送船「鶴藤丸」に衝突 | |
1998/9/9 | 福岡県沖ノ島北方沖合 |
貨物船「Heung-A トウキョウ」号、漁船 「第38對東丸」に衝突 | |
2000/6/22 | 愛媛県 松山港 |
「Heung-A ジュピター」号、第11金山丸に衝突。両船とも損壊 (双方が主因) |
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2002/5/5 | 伊予灘北西部 |
貨物船「ポパン パイオニア」号、押船「三ッ子丸」とバージ「ちゃぱりと」 に衝突 | |
2002/8/23 | 山口県 周防灘 |
「Heung-A バンコク」号、小型底引き網漁船「生福丸」に衝突 | |
「生福丸」岡崎三次船長(62)死亡 | |
2002/11/10 | 新潟県 粟島 |
「Heung-A ウルサン」号、コンテナ流出事故おこす | |
→船長は鄭楽允(ジョンナギュン) | |
2003/7/2 | 福岡県 玄界灘 |
「Heung-A ジュピター」号、第18光洋丸に衝突 | |
光洋丸沈没。死者1名、行方不明者6名 |
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→船長は鄭楽允(ジョンナギュン) | |
2003/9/19 | 福岡県 玄界灘 |
「マサン・パイオニア」号、停泊中の「第2悠久丸」に衝突 | |
2004/11/8 | 兵庫県 播磨灘 |
「Heung-A バンコク」号操業中の小型漁船「福章丸」に衝突 | |
西尾章さん(53)が死亡 |
こんな↑会社の船が、いまだに何の制約もなしに日本に来ているんですね。
http://specificasia.seesaa.net/article/87107106.html#more
そうだな…この会社の人間は一人残らず両膝と両肘をハンマーで砕いた後、腹にも2・3発打ち据えて、苦しんでいるところを生きたまま燃やす、なんてどうだろう。
それでも殺された無辜の人々や家族の無念が晴らされるわけではないが、やらないよりはやった方がいいだろうよ。
操業どころか入港禁止だろ。
イージス艦の事故より、こちらの方が余程悪質だろ。
「あたご」はそれでもバックしただろ。
フンア・ジュピターは、操業中の漁船団に突入したんだぞ。回避行動もしていないんだぞ。
「あたご」のことばっかり騒ぐのはどう考えても、お・か・し・い・ぞ。