日中合作の記録映画「靖国」、来年4月に日本で劇場公開

 日中合作のドキュメンタリー映画「靖国」が、来年4月に日本で劇場公開されることが9日、分かった。靖国神社そのものに焦点を当てた初の記録映画で、小泉純一郎元首相(65)や東京都の石原慎太郎知事(75)も“出演”。中国・韓国でも同時公開を目指すほか、ベルリンなど海外映画祭への出品も決まり、世界的注目を集めそうだ。



 A級戦犯合祀や首相ら政治家の参拝問題などで外交的にも物議を醸す靖国神社。ここが“主役”の初のドキュメンタリー映画が完成した。

 しかも、靖国をめぐり何かと対立しがちな日本と中国の合作。監督も中国人で、日本在住が長く日本のテレビドキュメンタリーを手掛けた経験が豊富な李纓(リ・イン)氏(44)。日本では文化庁が出資する異色作だ。

 舞台は、ちょうど戦後60年目の平成17年の神社境内。軍服を着て闊歩し参拝する集団、首相の参拝を批判する反対派、神社関係者に自身の先祖の廃祀を迫る人々…。靖国神社にそれぞれの思いを抱きながら境内を行き交う姿を、「右」にも「左」にも偏らず中立的な立場でカメラで追っている。

 賛成派と反対派の取っ組み合いや、星条旗を境内で掲げた米国人に対する周囲の反応などが赤裸々に映し出される。当時の小泉首相が同年10月に参拝、会見で参拝の正当性を主張するシーンや、石原知事が境内で演説する場面もある。

 こうした境内の喧噪とは別に、終戦まで境内で「靖国刀」と呼ばれる軍刀を作り、今も現役を続ける唯一の靖国刀匠の男性(90)にも静かにスポットを当てる。

 映画関係者によると、同作は日本で4月公開が決定。中国と韓国でも同時公開に向けて動いているという。合祀をめぐる遺族の姿を追った記録映画は過去にあったが、靖国の存在そのものを中心とした映画は初めて。日中韓で同時公開が実現すれば、風化も指摘される靖国問題がクローズアップされることは確実だ。

 さらに来年1月にインディペンデント映画が対象の映画祭として有名な米サンダンス映画祭でコンペ部門に出品が決定。2月には世界三大映画祭の1つ、独ベルリン国際映画祭でパノラマ部門で上映される。アジアを越えて世界で「靖国」が議論の的となる。

スポニチ
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