拷問される日本人妻見た=北朝鮮収容所で-脱北者証言

6月23日15時0分配信 時事通信


 【ロンドン23日時事】ロンドンを訪問中の脱北者、安明哲さん(38)は23日までに、時事通信とのインタビューに応じ、北朝鮮の政治犯収容所の警備隊員だった1993年ごろ、「拷問施設で日本人妻が棒で殴られているのを見た」などと生々しい証言を行った。
 安さんによると、女性は50歳ぐらいで、夫は朝鮮人。「『日本に帰りたい』と言ったために拷問を受けることになった」という。女性は後ろ手に縛られた上、両脚のひざ裏に角材を挟まれた形で前かがみに座らされ、看守が馬乗りになって棒でたたいていた。
 周辺の警備を行っていた安さんは、女性の悲鳴や反抗する声、棒でたたかれる音などを何度も聞き、「女性が自分の母親と同じぐらいの年齢だったので動揺した。恐らく女性はその夜に死んだと思う」と話した。
 この収容所は北朝鮮北部・咸鏡北道の会寧市にある。安さんは87年から勤務していたが、父親が体制批判を行って処刑されたのを機に脱出を決意、95年に中国経由で韓国入りした。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070623-00000065-jij-int