朝鮮の研究 山口豊正著 明44(1911)
第二章 朝鮮の風俗 五 朝鮮_人の衛生
朝鮮の研究 山口豊正著 明44(1911)


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便器も食器も寝具も併置されて、異臭が鼻を衝く。厠(トイレ)は僅かに設けるが、開放されて糞尿は流失し、しかも屋内至る所に放尿して省みず、炊事場や調理は乱雑不潔で味噌も糞も一緒と言うべき有様で、蒼蝿は際限無く発生して寒い時期も後を絶たない。

 下水の設備は勿論のこと排泄口も無く、汚濁物はすべて雨水と共に混流して諸所に停滞し、往々にして飲料水を汚染する。しかもこれに対して、彼らは平然として、入浴することなく垢の染みた体を横たえて食っては寝て居る。

 朝鮮_人は概して暴飲暴食で節食することを知らない。下等社会は尚更で、食物の善悪・品質に関係無く口・腹を満たし汚水も食べるから時々病気になる。病めば妙な草や木の根を飲用して或いは牛糞を焼き人尿を飲むことすらある。