ひとりの木こりが
材木屋に仕事をもらいにいった。
申し分のない条件だ。
木こりはその仕事を引き受けることにした。
最初の日、
木こりは親方から斧を一本渡され、
仕事場を割り当てられた。
男はやる気満々で森に入った。
その日は一日で
18本の木を切り倒した。
「よくやった！ この調子で頼むぞ！！」
親方の言葉に気を良くした男は、
明日はもっと頑張ろうと誓い、
早めに床に入った。
次の日、
男は誰よりも早く起き、森に向かった。
ところが努力もむなしく、
その日は15本が精一杯だった。
「疲れているに違いない」
そう考えた木こりは、
日が沈むとすぐに寝床に入った。
さあ、夜明けとともに目を覚ました男。
「今日は何としても
18本の記録を超えてみせるぞ」
こう自分を奮い立たせて床を出た。
ところが、
その日は18本どころか、
その半分も切り倒せなかった。
そして次の日は7本、
そのまた次の日は5本、
とうとう最後には夕方になっても
2本目の木が切り倒せないでいた。
怒られるだろうなと
びくびくしながらも、
木こりは親方に正直に伝えた。
「これでも精一杯、やっているのです」
すると親方は彼にこう尋ねた。
「最後に斧を研いだのはいつだ？」
男は答えた。
「斧を研ぐ？
そんな時間なんてありませんよ。
だって木を切るのに精一杯でしたから」
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もうおわかりですよね。
木こりは
「木を切る」という仕事に精一杯で、
「斧を研ぐ」という仕事を
おろそかにしてしまいました。
どんなに切れ味の鋭い斧であっても、
刃先は少しずつ劣化していきます。
刃先が劣化すれば切れ味も鈍くなり、
作業効率は低下します。
それどころか、
切れない斧を力任せに振り回すと
自分がケガをする原因にもなりかねません。
木こりですから、
そんなことくらい知っていたでしょう。
ところが
目の前の木を切り倒す仕事、
つまり稼ぎに直結する仕事にしか
気が回らなくなっていた。
それを親方に指摘されたのです。
これって、私たちの婚活でも
よくある話ではないでしょうか？
交際にはなるが、デートになってからは
もっといいデート、
もっと楽しませようとしても
交際終了になってしまう。
それは、心を磨くことをないがしろにして、
ご自分の持っている良さを最大限に発揮できて
いないからではないでしょうか？
ご自分を最大限に磨くことから始めましょう。
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