区画整理事業とはどのように進められるかご存じですか?
きっと細かい事は知らない人が多い事でしょう
と思うので体験談を元にどんなものか少し書きます
主に市や都、県やURなどの事業がありますがその地域で永代1回しか行わないので
一生に一度経験する人は稀で経験しない人が殆どだと思います
それを我が家は市と県とURの事業を3世代に跨いで継続中です
特に市は何十年もやっていてあと何十年掛かるか分からないほどで
すべて終わるのは息子の世代になりそうです
今までで終わった区画でも思い出すだけで怒りと理不尽さと恐怖を思い出すほど散々な目にあってきました
市の区画整理事業が決まった時に反対運動が起こり隣地区では首を吊った地権者が居たと親から聞きました
我が家に関しては最後の一区画になりますが今回広いい道路が通るので立ち退きになります
換地により減歩され小さい土地になって移動させられます
元々区画整理とは地権者が減歩と言う名目で土地を摂取され(4割~)
事情により土地を出せない人は減歩率に見合った精算金という形でお金を摂取され行うもの。
その摂取した土地を建売業者に売ったり徴収した清算金と共に立ち退きの補償金にしたり
道路や公共施設を作ったりします
逆に補償金を貰って新居も紹介して貰って立ち退かされる借家の人たちはある意味メリットしかありません。
下の地図は古い地図で現況も変わり町名も無く場所も特定できず個人情報も出てないので市が提供してくれたもので一例としてうちの現況を説明します。
オレンジ色の1区画が我が家の古いアパート5棟でまだ2棟に入居者が居ます
その人達は以前うちの他のアパートから区画整理で立ち退いて
相当額(200位)の補償金を貰ってこちらに入居しました
再度補償金を貰えるのは確実なので
どんなにボロ家になっても自分からは引っ越さないでいます
補償担当が訪ねた際、床から草が生えてたと言ってました
しかし同じ事業区域で2回目に貰う補償金には所得税が掛かってしまいますが
それでも損はいたしません。
そして最近区画の順番が近いとかで補償担当が来て見せられ驚いたのが仮換地の地型!
(仮換地=換地と書いてますがすべての換地は事業が終了して本換地になるまでは仮換地です、まだ決定ではないので条件が折り合えば動かせますよとの意味)
四角い土地は四角く返すのが普通であり常識とも言えますがLの字の道路付け一方だけ!
大人しい地権者はこんな案でも自宅ではないので仕方ないと思って了解してしまう傾向があります
うるさい地権者のほうが損が少ないのが区画整理事業なのです
これは20年以上前亡くなった先々代の時に了解を貰って印鑑も押して貰っているとか
もちろんその時の担当者は定年退職とか移動とかで今は居ません。
広さも減歩され130坪足らずと狭く地形も悪く活用しづらいため土地の評価も下がります
黄色い家が現況のままこちらに移動してきます
大通りから離れても良いからもっと地型が良い場所と交換してほしいとの問いに
他もみんな決まっているので無理だと。
ただし市の保留地なら清算して交換しても良いとの事
保留地とは=地権者から摂取した土地の余りを集めて地形も良く売りやすい場所に置き
市が業者や個人に売却する土地
それが隣にある(水色斜線)
これから他に保留地が無いか交渉しますがどうにもならなければ
この場所を売るか
可能な方法で活用するしかなくなります
このくらいまだ良い方
15年くらい前は市にもっといい加減な換地され、そのせいで先代の相続税の納税猶予が解除されてしまいペナルティで延滞税利子税合わせて数億円課税されそうになり
税理士先生、弁護士先生の力を借りて税務署相手に5年がかりでやっと解決しました。
区画整理が無ければ起こり得ない問題かつ、きちんと調べて説明してくれたら起こり得ない問題でまだ仮換地で解決できる手段があるにも関わらず市は一切の責任を認めませんでした。
署名捺印したからと。
それでも解決できて運が良かったと思います、相手は市と国ですから!
ほんの一例ですが区画整理とはこういうものなのです。
分かりやすく言うと区画整理後に買った土地は問題ないですが
その前からあった土地は対象になる事
近所のとこやさんは減歩で駐車場を取られると困るので自分の土地を
買い取ったと言ってました(即時現金払いで役所へ持参のみ、集金振り込みNG、700持参してお茶1杯しか出なかった、人生でいちばん高いお茶だったと言ってました)
我が家もトータルでは1000坪以上無償で取られています
後から来た人たちは良いですね、道路は広く公園や緑も多く施設も充実、上下水整備されて
とても住みやすい街になってます。
多少の国からの援助もあるでしょう
しかしどこの地域でも昔からの地権者達の犠牲のうえで綺麗になっているのも是非知ってほしいです。