虎渓の虎根付を手に入れました。



虎渓(上田令吉 根付の研究より)

木刻を以て獣類を多く作る、特に虎を得意とし
虎渓の虎は世に定評あり、又動物などの
うらゆき殊に見事なり。

伊勢鈴鹿那阿野田に生まれ、亀山にて技を学び後、

桑名に住し岷江を理想としてその風を採り之に

写生風を加え会心も作品には岷江風の花押を刻せり。

天明・寛政頃の人なり(刻名、虎渓)



彫りも超絶技巧というわけではないのですが、
実際に手に取ってみると、不思議な魅力が
あります。
岷江に憧れて根付を彫ったようですが、
二人は明らかに作風が違います。

虎の足の裏の表現も、
虎渓は卵がぽこぽこと付いたような表現です。
岷江は野球のグローブのような表現です。