今日は保育園で保護者会という、集まりがあるらしい。


親同士は、決まっていたセリフのようにこう言う。


「亮くんママ、亮くんは何か習い事している?うちは塾に行ってるんだけど、まだひらがなとカタカナしかできないのよ~。」等我が子の自慢話が始まる。


「うちの亮は、何もやらせてないわ・・・・。」


「今のうちにやらせなきゃ!三歳までにやるのが一番いいんだけど、今からでも大丈夫よ。乗り遅れたら亮くんの為にならないわよ!!!!」


なんてことをほざく。



家に帰ってくるなり、「あきらくんはもう字が読めるんだって、けいこちゃんはピアノが弾けるんだって!すごいわよね・・・・。亮は何かやってみたいこととかあるの?」


「別に・・・。」


「別にって何よ。」


イライラしているのが目に見える。


「ママはあなたのことを思って言ってるのよ。」と怒りながら言う。


どうせ、ママ友の話で焦っているだけだろう。やりたくもない習い事を親が勝手に押し付けることはよくあることだ。大きくなったらママの夢をあなたが叶えて等もよく聞くこと・・・。


勝手に子どもの人生まで親が決めたんじゃ、心のないロボットと一緒だ。


「あ~もう勝手にしなさい!」と部屋を出て行くママ。


わかりました。勝手にさせて頂きます。と僕はつぶやいた。


僕のパパは頑固で、いわゆるなんとか親父だ。

でも時々優しくて大きな手で頭を撫でられると、失敗しても頑張れた。


「男は泣くもんじゃないぞ!自分を信じて、失敗を成功に変えろ!」それがパパの口癖だった。



仕事が忙しくていつも家にいない。思い出もこれといってない。



同じ繰り返しの日々が、ある出来事で壊れる。



パパの死・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


初めは信じられなくて、タクシーで病院に向かった。


ママは泣き崩れ、まだ生まれて小さい弟の優はキョトンとしている。


霊安室。


まだ微かに温かい父の手を握る僕。


まだ温かいのに本当に死んでいるのか??


三日のうちに通夜、告別式と父親の生命が終わりを告げる。


命は儚いということを4歳で思い知らされた。


その出来事とともに、僕の自傷行為はなくなった。


つづく。



ママのお腹はどんどん大きくなる・・・・・・・・・。


口癖のように「もうすぐお兄ちゃんになるんだよ。」と。


別になりたくもないし、頼んだ覚えもない。


自傷行為も見えない所にするようになっていた。ママに見つからない、袖の中。


いつの間にか傷つけないと気持ちが抑えられなかった。



つづく。