2月21日(水)

　8時起床。曇り。気温9.5度。体重72.5キロ。

　雨が降っているようには見えないが、メダカを飼っていた水槽に溜まっている水の表面に針で突いたような小さな波紋。森にはうっすらと霧がうすぎぬのようにかかっている。早春の朝である。

　午後1時八ヶ岳文化村へ。駐車場には車はなく文化村はけぶる雨の中ひっそりしている。館長が病気入院中なので閉鎖状態なのだ。玄関の鍵を開けようとしていると恵風舎のYさんがやってきた。ぼくを見て最初誰だかわからずぼくだとわかって目を丸くする。無理もない10キロ以上痩せたのだから。Yさんはオカリナ教室へ参加するために来た。鍵を預かっているのだという。

　文学講座の参加者はK子も含めて９名。初めて参加してくれた女性が1人いて、聞けば富士見町のmountain bookcaseで紹介されたという。ほとんどが常連で気がおけないのでコーヒーなどを飲みながらのインチメートな講座になる。とはいえ、ぼくは２時間近く『君たちはどう生きるか』を簡単な解説を加えながら朗読しなければならない。なかなかの重労働だ。でも皆さんが熱心に聞いてくれるのでやりがいがあり楽しい。

　15時半に終了。後片付けをして帰る。校舎の東の端からオカリナの音が響いて来る。公演があるとかで頑張っているようだ。ぼくらは文化村から車で２分のところにあるカメリア・ニコテイへ。文学講座の後はいつも甘いものが食べたくなる。駐車場には数台の車。悪天候だが人気があるのだ。客は女声ばかり。５名の年配の女性たちが円卓を囲んでおしゃべりをしていた。１人の女性は雑誌を読んでいる。もう1人の女性は店内にある商品について店の奥さんと立ち話をしている。店主が冬休みだったんです。今日は再開一日目ですという。K子が一昨日高速バスに乗ってましたねと聞くと、鎌倉へ行ってましたという。ロイヤルミルクティーとチーズケーキを頼む。疲れてぼんやりする。Ｋ子の声が遠く聞こえる。

　帰宅後ソファで１時間ほどぐっすり眠る。

朗読は重労働だ。（Feb. 21, 2024）