著:O.H.&K.K.&M.Y.
別府の色とは
「湯~園地」の動画が話題となり、
今ホットな街、別府。
あの動画が撮影された場所は別府ラクテンチ。
経営不振、閉園、事業譲渡....
様々な困難を乗り越えて今もなお、存在し続ける歴史ある遊園地。
イマドキの若者は大分の遊園地といえば城島高原パークかもしれない。
しかし、こうしてまたラクテンチが注目される時代が来ている。
年間800万人の観光客が訪れる華やかな観光地、別府だが
今回はそんなイメージとは少し違った、
隠れた別府を探していく。
別府北高架商店街。
雑然としたその風情は、観光客が多く通るゆめタウン付近の町並みとは一味違う。
天井や入り口にはアートの世界が広がっている。
この商店街の中にはレトロな雰囲気漂うレコードショップ「ReNTReC.(レントレック)」という店がある。
この場所を知るために、店主の日名子さんに出店することとなった経緯を伺ってみた。
もともと日名子さんのレコードショップは以前、違う場所で経営していたが、
その場所が全く違う目的で使用されるという理由で立ち退きを余儀なくされた。
そこで日名子さんのご友人の誘いでこの北高架商店街に出店することになったのだが、
日名子さんは最初「ここはないでしょ。」と声を漏らすほど寂れた商店街だったという。
しかし、一週間ほど通ううちに商店街の人情味に絆され、出店を決意した。
もう一つの顔
別府と言えばやはり温泉だが、別府は温泉だけではなく、別の一面も持っている。北部旅館街と言われる仲間通りがあるあたり、実は元は遊郭の跡地であり、夜の街としての側面が色濃く出ている。
こちらの北部旅館街、いわるゆ観光向けの通りから少々離れた所にあり、お世辞にも賑わっているとはとてもいい難い。現在でも旅館は営業しているようだが、一般の観光客は利用するのだろうか…?
今回の目玉であった築80年を誇る「旅館かおり」はなくなってしまっていたが、それでも他の旅館は数多く残っている。それらは旅館とは言っても大きな作りではないし、決して煌びやかな建物でもない。だがそれもまた温泉街としての風情があると言えるだろう。
地域とともに歩んでいく
地元のアーティストによる作品が入り口、天井、トイレなどの場所を彩っている。
また、フリーマーケットの開催などによって地元の人々との関係を強めている。
欠点を強みに
第二次世界大戦の際、爆撃を受けなかったためこの街は古き良き景観を残しているが、通路が狭いため車での移動は不便。
しかし、その欠点を強みに変えている。
現在ではこの狭い路地の趣を楽しむ路地散策が人気だという。
実際に訪れてみると、木の枝でアートが施されていたり、大通りにはない魅力を楽しめたり、一つの観光スポットとして成立していた。
歴史や景観を大切にする観光地はある問題に直面する。
それは革新と懐古の均衡。
若者を誘致するために新しい商業施設を作ろうとしても、土地が狭いために古い建物を取り壊す必要がある。
しかし、革新に革新を重ねることは、古き良き温泉街の風情を失ってしまうことにつながる。
そうした中で、商店街でのイベント開催・アートとのコラボや、路地散策…
このような今あるものを活用し、新しさを見出していく姿勢こそが別府の魅力であると思った。
"古き良き"という言葉に甘えず、イノベーションを繰り返すこの街に、これからも目が離せない。






