本日も見に来ていただき、ありがとうございます。
約20年前の話を書いています。
前回の続きです。
大親友のユキが亡くなった。
ガンだとは分かっていたけれど、
2週間前に本人からハガキも来たし、
次に会う計画を考えようとしていた矢先。
まさか亡くなったといきなり連絡が来るとは思わなかった。
私はその現実を全く受け入れられないでいた。
そんな中、今日はユキのお葬式。
友達数人と待ち合わせをして、みんなで一つの車に乗って、葬儀場へ向かった。
成人式から9年くらい会ってない友達もいたので、懐かしく、
まるで同窓会に向かう様な雰囲気の車内。
でも、車が到着すると、
やはり現実をつきつけられた。
入り口にはユキの大きな名前、
葬儀会場にはユキの大きな写真、
やだやだやだ、
こんな現実は嫌だ。
私は過呼吸になりそうだった。
私達より先にいた友達は、
ユキの棺にしがみついて号泣していた。
ユキのお母さんが私達に近づいて、
「ユキちゃんに会ってやってください」
と案内してくれた。
私は棺の中のユキの顔を見た。
なんだ眠っているのかな、と思うくらい、
いつものユキだった。
生きてないなんて、信じられない。
いつもの冗談のように、
「うそだよ〜!びっくりした?」
と起きてほしかった。
友達はユキに言葉をかけていたけれど、
私は何を言ったらいいか、
分からなかった。
葬儀が始まり、
私はユキへの弔辞を読み、
終わると自分の席に戻った。
その時、はじめて泣けた。
やっと涙が出た。
心がやっとユキの死を受け入れたのか。
そのあと、ユキのお父さんが話している時も、私はずっと泣いていて、
隣にいた友達が背中をさすってくれた。
私はすごく悔しかった。
友達として、もっとできる事があったんじゃないか、
ユキが生きているうちに、伝える事がもっとあったんじゃないか、
後悔ばかりがぐるぐるしていた。
大親友が26歳で乳癌になった話、
次回でおしまいになります。
今日も
読んでくださって
ありがとうございました