本日も見に来ていただき、ありがとうございます。
約20年前の話を書いています。
前回の続きです。
私とユキは保育園から小学校、中学校、高校まで一緒。3歳からの幼馴染。
22歳からは2人で共同生活するくらいの
大親友。
そんなユキが26歳の若さで乳癌になり、
左胸を全部切除した。
27歳のユキは、リハビリも頑張り、前向きに病気と向き合い、闘っていた。
28歳、当時は同級生の結婚や出産ラッシュで
おめでたい事が続いていた。
仲良し友達のひとりが、結婚前に妊娠した。
当時はできちゃった婚。
今だと授かり婚かな。
けれど、その子の両親は厳しく、
それは絶対に許さない!
と言って、もう親子の縁を切る
なんて話になる程のケンカになった。
その時、ユキが言ってたこと。
親子喧嘩になっちゃって、悩んだみたいだけど、
結婚へのキッカケができた、という点については、わたしから見ればとても羨ましい、微笑ましいよね。
いいじゃん!生死に関係ないじゃん!
めでたい事だし、好きな者同士だしね。
今度は母になるんだから、頑張れ〜
と。
ほんとだよね。
ユキが話すと、言葉の重みが増す。
ユキと私は、よく手紙のやりとりもした。
西暦は2000年を過ぎ、
世の中はデジタル化が進み、
パソコンも普及し、
メールは当たり前!みたいな時代になった。
けれど、お互い、手作りや絵手紙も好きだし、
直筆で手紙を書くってことは、
便箋選び、ペン選びから楽しいのが始まっている。
私達の趣味とも言えるね。
ユキは彼と別れてから、実家で犬を飼った。
お世話が大変で、毎日楽しいみたいだ。
あれから東京に遊びに行きたいけど、
彼と別れたら、
東京に行く必然性がなくなって、なかなか行けないね。と手紙には書いてあった。
体重が増えちゃって、運動不足だよー
なんて書いてあったけど、
元気そうで私も安心した。
たまに電話では、
今度、仲良しメンバーの独身チームで、
温泉旅行に行きたいね〜と盛り上がった。
その旅行予定の数ヶ月前、
ユキからハガキが届いた。
お元気?
私は退院したよー!
寒くて、なかなかやりたい事が
できましぇん。
旅行の件だけど、
体力的にまだ少し自信がないので、
今回はやめておくね。
もっと暖かくなったら、また遊びに行くよ♡
そっか、ユキは入院退院を繰り返していたんだね。
その当時、私は仕事で年長クラス担任+学年主任をやり、さらに新しい資格取得と、
とにかく毎日がバタバタで忙しかった。
もちろんユキと連絡も取り合っていたけれど、
なんだか忙しすぎた私。
忙しい忙しいとあまり言いたくないけど、
その頃の記憶がほとんどないくらいだ。
とりあえず、あと数ヶ月でこの忙しさからは解放されるー!と思いながら、
目の前の仕事をひたすらこなす日々だった。
私達は29歳になっていた。
また次回に続きます。
今日も
読んでくださって
ありがとうございました