昨日に引き続き、松島町からの帰路で見た植物。
水田雑草のヒメミソハギとナンゴクヒメミソハギがありました。
互いによく似た両種ですが、ヒメミソハギは在来種、ナンゴクヒメミソハギは外来種です。
ヒメミソハギ(ミソハギ科)
水田や湿地に生える1年草。茎は直立し、4稜があり、枝を分け高さ10-30cmになる。
本州、四国、九州、琉球に分布しています。
ヒメミソハギと外来種のナンゴクヒメミソハギはよく似ていますが、ナンゴクヒメミソハギの葉の方が細長く、基部両側の張り出しが大きいようです。
花もナンゴクヒメミソハギの方が大きくて、紫紅色の花弁がよく目立っています。
天草のあちこちの田を見て回ると、ナンゴクヒメミソハギの方がずっと多いように思えます。
花は葉のつけ根にありますが、花弁がよくわかりません。
図鑑には、花弁は4枚で赤紫色であるが、はなはだ小さく、肉眼では目につきにくい、とあります。
明瞭な花柄があります。
ナンゴクヒメミソハギ(ミソハギ科)
北アメリカ原産の1年草で、水田や湿地などに生える。
1968年に鹿児島県で採集された。その後、10年ほどで九州一円の水田で発生するようになった。(「帰化植物写真図鑑」より)
花は径4mmくらい、花弁は4枚で紫紅色
田の用水路は三面コンクリート、そのコンクリート壁にスクミリンゴガイ(俗称 ジャンボタニシ)
の卵塊がたくさんついていました。
用水路には、メダカやフナ、タイワンドジョウ(雷魚)などの魚がいました。
メダカは絶滅危惧種になっていますが、天草ではふつうに見ることができます。
スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の卵塊
スクミリンゴガイは天草各地の田で見られます。
フナが群れでえさを食べていました。
用水路のところどころで外来種のオオカナダモが群生していました。
大正時代に入ってきた雌雄異株の沈水性植物で、日本には雄株のみ帰化しています。
実験用に輸入されたそうですが、繁殖力がとても強く西日本各地で群生しているのが見られます。
天草でも、各地で群生が見られます。
本州、四国、九州に分布しています。
日本では結実しないので、植物体断片(切れ藻)で分布を広げるそうです。
白色の花弁が3枚見えています。