キッコウハグマ(キク科)
キッコウハグマは山地の木陰に多い小さな多年草、茎は高さ10-30cm。
北海道から九州まで全国に分布しています。
キッコウハグマは花が咲いていないときは、地面をはうように小さな葉があるだけで、他の植物の陰に隠れて全く目立たないちっぽけな植物です。
しかし、秋咲きの植物たちがほぼ花を終え、山道に花がとても少ないこの時期に咲くキッコウハグマの白い花は小さいけれどもしっかりと存在をアピールしてとても目だっています。
キッコウハグマのキッコウは漢字を当てると亀甲、、5角形をした葉の形を亀の甲羅に見立てたものです。
ハグマ(白熊)とは中国・チベットなどに生息するヤクという動物の尾の毛のこと。ヤクの尾の毛は払子(ほっす)を作るのに用いられるということです。払子(ほっす)とは僧侶が説法などに用いる法具です。
つまり、キッコウハグマの白い花を僧侶が使う払子(ほっす)に見立てて命名したということです。
頭花は茎に縦に並んでつきます。この白い花を僧侶が使う払子(ほっす)に見立てたということです。
開花していないものがありますが蕾ではなく閉鎖花です。
花弁の先端がくるりと巻いて風車を想像させます。
頭花は3個の小花より成ります。それぞれの小花は深く5裂しているので、15枚花弁があるように見えます。花の中心から3つ突き出ているものは雌しべ、雄しべです。(雌しべの周りを雄しべが取り囲んでいます)
5角形しています。これを亀の甲羅に見立てたものです。