イタドリ(タデ科)
イタドリは、日本全国の山野の日当たりのよい道端や林縁にふつうに見られる雌雄異株の多年草。
イタドリは日当たりのよい山間の道端に普通に見られ、今頃白い花を咲かせてひときわ目立っています。
イタドリという日本名は漢字を当てると痛取り、若い葉をもんですり傷などにつければ「痛みが取れる」ことにちなんでいます。
茎の表面には紅紫色の斑点があり、これを虎のまだら模様に見立てたところから漢名の「虎杖」が生まれたようです。「虎杖」の杖は茎のことです。
イタドリの茎は中空なので折るとポコッと音がし、折った茎の皮をむいてかじるとすっぱい味がするので「スカンポ」という地方名があります。
生粋の天草の人間ではない私は、天草でもイタドリのことをスカンポというのかはよく知りません。
昔、登山のために泊まった民宿でイタドリの茎が山菜として料理されて出てきたことを覚えています。
どんな料理でどんな味だったかは覚えていませんが、イタドリというのが珍しくて食べたということだけはまだ記憶に残っています。
イタドリの葉のつき方は互生、形は卵形または広卵形、基部は切形。
小さい葉がイタドリ、緑が濃くて大きいほうがオオイタドリです。
オオイタドリは葉が大きく、葉の基部がハート形にへこみ両角が丸いのがイタドリとの相違点です。
福連木でイタドリに混じってオオイタドリが生えているのを見ましたが、何でこんなところに????と思いました。
図鑑では、オオイタドリは北海道と本州の北中部に分布するとなっています。
道路工事か法面工事に伴って種子か根茎が運ばれたのだろうと思います。
イタドリの花は葉のわきから出る枝の先に円錐状につきます。
花が紅色の品種もあり、ベニイタドリ(メイゲツソウ)といいます。
雄しべ8本が花弁から長くとび出しています。
雌しべの周囲に小さな雄しべも見えます。