SIGMA 100-300mm F4 IF HSMの分解報告です。
前玉ユニット
最前列に飾りの押さえリングがあります。
このレンズの場合、比較的簡単に取れました。
問題は、その次の前玉ユニット本体です。
かなり固く、バイスで窪みを作り(写真の赤丸部分)、カニ目を差し込んで外しました。
外したところがこちら。
これで前玉ユニットの掃除ができました。
写真のカビは第2群の裏側に生えています。
フォーカスリングのラバーを外し、フォーカスリングを回していくと、ねじ穴とねじの頭が一致する位置があります。
レンズ先端側のねじ列は、フォーカスリングの前側を固定しています。
テープを外し、フォーカスリングの前側を引き抜くと、とることができました。
レンズマウント側のねじ列を外すと、フォーカスリング本体がフリーになります。
フォーカスリング本体をマウント側にずらすと、下の写真のとおり、第2群を固定しているねじ列が現れます。
これを外すと、第2群を取り外すことができました。
そこから第3群の表側にアクセスできますが、それ以上は無理そうなので諦めました。
続いてリア側。
リア側のレンズユニットは、ズーム時に移動するレンズ群と一体化しており、かなり分解を進めないと外せません。
今回、AF/MF切り替えスイッチを固定しているねじの頭をなめてしまい、外すのが困難となりました。
とりあえずの策として、下のレンズのマウント側から一枚ずつ外していきます。
1枚目はねじ穴が切られたリングによって固定されています。これを外すと吸盤でとることができました。
その後、2枚目、3枚目までは、スペーサーが挟まれているだけなので、吸盤のみで外すことができます。
3枚目を取ると、絞りが見え、ズーム時に移動するレンズ群のお尻にアクセスできます。
これで、前後のユニットのカビは一掃できました。
しかし、その奥に大きな汚れがあり、これは、ズーム時に移動するレンズ群を分解しないと無理そうです。
試写した結果は、こちら。元から良いので違いがわからないです。
レンズ修理のあるあるですが、あるレンズを綺麗にすると、さらにその奥の汚れがはっきりする現象です。
とりあえず、これでよしとするか悩ましいところです。