沙羅双樹、1日を生きる。 | カンボジア的スローライフ

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スローダウンしてみると見えてくるものがある。ありふれた日常のささやかな出来事。人生って、そんなささやかな暮らしの一つ一つが集まったもの。だから、その一つ一つを大切に暮らすことができたらいい。マンゴーがたわわに実る国、カンボジアからの発信。

数日前に、ブログに写真をのせたこの花。

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沙羅双樹という樹木のお花なんだそう。ときどき、コメントを下さる日本人の方が、有難くも教えてくださった!なんて美しい名前なんだろうと、さらにこのお花に恋におちる。

なんだか聞いたことがある・・・・・

  祗園精舎の鐘の声
  諸行無常の響きあり
  沙羅双樹の花の色
  盛者必衰の理をあらわす
  おごれる人も久しからず、
  ただ春の夜の夢のごとし
  たけき者もついにはほろびぬ
  ひとえに風の前の塵に同じ。

そうだ!古文の授業で遠い昔に教わった「平家物語」だ!ネットで沙羅双樹を検索したら、そう出てきた。

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こんなに力強い花を咲かせるのに、朝咲いて、夕方には落ちてしまうんだそう。まだ仏陀が亡くなるときにこの沙羅双樹の花の下でともに終わったのだとか。そういうところから、「命あるものは、必ず終わりを迎える」という意味の象徴として平家物語の中では使われているんだそう。

花言葉は、愛らしさ・控えめな愛。

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何度写真を眺めても、やっぱりどこか力強くて、でも、どこかけなげで美しい。また実物を見に行きたい、そう思う。

ミャンマーの国花なんだそう。なんだ、今ちょうど読んでいる本が、愛する祖国のため離れ離れになった夫婦愛の強さが美しい、アウンサン・スーチーさんの本!

話は変わるのだけれど、昨日いつも楽しみにしているブログの二つの記事が心に染みいるように入ってきた。

ひとつは、先日も紹介した丹羽順子さんの記事 。「森の中での週末」という記事(→こちらクリック! )。
こんな一晩を過ごすなんて、こんなに何にもなくて一晩が過ごせるなんて、こんな経験を一家でしているなんて、なんてある意味とても贅沢なステキなこと!

私は、コンフォート・ゾーンにどこまでも執着して、一見豊かと思われるような生活から抜け出すことのできない、そんな本当は精神の貧しい暮らしをしているのに(笑)、コンフォート・ゾーンから出たテラちゃんのこの笑顔、そして丹羽さんのこの記事の豊かなるメッセージ。なんだか、目から鱗。

朝からリビングの扇風機がギーギーと変な音を立てていることぐらいで、ブーたれていてはいけないな(笑)。

もう一つが、日々とってもお世話になっている?ブロガーさん の紹介で昨年あたりから、毎朝必ず楽しみに見ているブログ、写真家の野村哲也さんのブログで昨日の記事「アフリカのママ」(→こちらクリック! )。

世界には、たくさんのそれぞれの人生があり、本当にその人生は多様で、美しいもの。

どこに暮らそうと、朝咲いて、風に吹かれて、太陽に焼かれて、ご飯がおいしくて、日が暮れる頃ポトリと1日の命を終えるかのように眠りにつく。そうやって生きていきたいもの。

沙羅双樹、
沙羅双樹、

祗園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり