田舎では毎日、誰かしかご近所さんが、
フラリと立ち寄っておしゃべりしていくのが日常の光景。
当然、赤ん坊が生まれたとなれば、
そんな話はすぐに広まるようで、次から次へ訪問客が。
行商のオバさんたちも、買わないのに覗きこみに来ます。
で、娘の顔を見た瞬間、誰しもが私の方を見て、
「鼻がパパ似 で、良かったね」 と言うのです。
「肌が白くてヨカったね」 ではありません。
カンボジア女性にとって、自分たちのペチャ鼻は
相当なコンプレックスみたいです。
バイクに3ケツで連れだって遊びに来た、嫁ちゃんの高校の同級生も、
うち2人はまだ独身で、
「ご主人に日本人を紹介してもらえば、ワタシの子も鼻高になるかしら」 と。
その3人は、比較的裕福な家庭の娘で、
高校時代、おカネが無くて本や文具が買えない嫁ちゃんのために
小遣いから援助してくれたり、カンパを集めてくれたりしたのだとか。
日本だったら、どうでしょう?
恥ずかしながら、自分の高校時代を思い返すと、
クラスのなかには生活が苦しい家の子もいましたが、
その子にカンパする、 なんて発想を
当時の私はまったく、持ち合わせていませんでした。