2022年9月6日。それは3回目の司法試験合格発表日であった。

 

でもちょっと焦っていた。

 

まだ、残りの行政法と労働法の再現答案の分析が終わっていなかったからである。

 

某勉強場所の入口に入る前に空を見上げた。空は雲で覆われていた。。

合格後の空は受験生活の時よりも青く見えるみたいなことを塾長が言っていた気がするが、なんだ曇りか。

今年も合格後の空の青さを感じることができないんじゃないか、そんな嫌な気もした。

 

 

14時38分。行政法の再現答案の分析が終わる。

 

15時42分。労働法の再現答案の分析が終わる。

 

16時の発表まであと18分。

 

最後に去年の論文と比べ、一科目ずつ去年と比べて得点が上がるのか下がるのか最終的な推認をしようと思った。

令和2年、令和3年の司法試験の再現答案を分析しブログでアップしたのは、今年の最終的な論文の結果を推認するためであったから。

 

15時58分。

 

最後の最後まで自分なりに考えた最終予測をを以下のようにパソコンに打ち込んでいた。

 

刑法 去年(B)より得点が高い可能性がある
刑事訴訟法 去年(A)より得点が低いと思う。
民法 去年(C)より得点が高い可能性がある
商法 去年(C)より得点が高い可能性がある
民事訴訟法 去年(C)より得点が高い可能性がある。
憲法 (B)去年より得点が高い可能性がある
行私法 去年(E)より得点が高い事が濃厚である。
労働法 去年(35.50)より得点が高い可能性が濃厚である。

短答は119点だから去年(146点)より低い。27点低い。

結果 刑事訴訟法以外の7科目は去年より得点が高い可能性がある。
   短答は去年より27点低い。

   (つまり、去年よりも合格可能性が高い。)

 

 

(つまり、去年よりも合格可能性が高い)という部分はパソコンに打ち込んでいない。15時58分に心の中で思ったことだった。

 

書き込んどいて落ちるのが嫌だったから書かなかったのだと思う。すぐに結果も分かることだし。

 

なんだかんだで時計を見ると、16時を少し過ぎていた。

 

法務省のページにアクセスするも、例年どおり動きが悪い。この件は批判もあるところだろうけど、これはこれで司法試験の名物で少し楽しんでいた。いきなり結果が見えてしまっても面白くないし。

 

少し歩くか。

緊張をほぐすために歩こうとした。今後の人生を変える一大事。なかなか直ぐに結果を見ることができない。

いつもの散歩コースは踏切を渡るんだけど、地味に暑かったことと、流石にもう見れるだろうと引き返して勉強場所方向に向かった。

 

そうすると、私の目の前の一本道の空だけ、雲がなくなり、青い空が見えた。

 

もしかしたら受かるかもしれない。

 

空を見てそんな気がした。

 

前日には安田先生との最後のミーティングがあった。安田先生は再現答案を評価することはできないけど、喜ぶ準備はしてもいいんじゃないでしょうか。と言っていた。青い空を見たとき、受かるかもしれないという予感とその言葉が脳裏をよぎった。

 

 

勉強場所に戻って、法務省のホームページの令和4年司法試験の合格者番号をクリックする。

しかし、東京会場の合格者番号しか表示されない。一回閉じて、ちょっと待ってからもう一回合格者番号をクリックする。

 

そうすると、おそらく下にスクロールしていけば私の受験会場の合格者番号も見れる状態になっていた。

1回目、2回目はゆっくりスクロールしながら、番号がない経験をしているので、今回は思いっきりスクロールしてやろうと思った。

 

そして思いっきりスクロールした瞬間、私の受験番号が目に飛び込んできた。

 

目の疲労から数字はぼやけていたが、確かに私の受験番号が書いてある。1回席を立ってもう1回確認してもやっぱり自分の受験番号がある。

 

そして合格を伝えようと両親に通話を試みるも出ない。ラインで合格したことだ送った。

そんな時、親友から電話が掛かってきた。合格を伝えながら、勉強場所を出て、歩きながら会話をした。全身の力がなくなって、あらゆる筋肉がなくなってしまったんじゃないかというくらい脱力感があった。少し涙目にもなっていたと思う。

 

その後というもの、色んな方に合格を伝えていたら、あっという間に19時30分くらいになっていた。

そして、ブログで司法試験の結果について書いた。

 

その後、合格の報告や、SNSでのコメントを返していたら、夕食を食べれないままあっという間に深夜1時になっていた。

 

去年、不合格の時に涙の焼うどんを食べた。そんなことがあったから、うどんを喜びの記憶に塗り替えようと思い、セブンイレブンで勝利の明太子バターうどんを買って食べた。

 

今まで一日にやった科目を書き込んでいた手帳は、祝賀会でびっしり埋った。

 

正直、合格後の劇的変化に心と体がついてこれないでいる。

 

受験生活の7年間で祝われたことなんてなかったし、連日の祝賀会なんて今までの人生で経験したことがない。

スポットライトなんて浴びたことがない人生だったから。

 

でも人生でこんな祝われることは、なかなか今後ないだろうし、凄く有難いことだから、感謝の気持ちを皆さんに伝えていきたい。

 

 

合格するまで続けようと思ったこのブログ。

 

今後このブログをどうしていこうかもよく考えていない。

 

ただ、このブログを続けるのだとしたら、今思ってたり、感じたことをありのまま書いていくことになるんだうな。