Residential Collegesー住み込み大学 | 北加発:アメリカ合州国、教育、人々、その他、なんでも

Residential Collegesー住み込み大学

こちらの大学の場合には、”住み込み大学”と”通学大学(commuter college)”と言う分類ができます。有名なアイビーリーグの大学などの私立大学は、この住み込み大学です。カリフォルニアでいうと、University of California(UC}というのは”住み込み、通学両様大学”でCalifornia State Univsersity(CSU)が傾向として”通学大学”と言えると思います。


”住み込み大学”では学生全員を4年間収容できる寮が学内にあります。建物の大きさは100名から200名程度これがコミュニティの単位になります。大学によっては、同じ寮に4年間住むところもあます。



例えばPomonaでは15の寮の建物があります。寮の収容能力は1400人です。学生数は1500人ですが、常に100名が海外留学をしているため、この数で十分ということです。建物のなかは廊下やラウンジは絨毯引き、ラウンジには学生が弾いて楽しめるようにグランドピアノもおいてあります。ちょっとした、ホテルのラウンジと言う感じです。部屋は一人部屋が約70%です。

古い建物は、ハモニカ式で、廊下が真ん中にあり、部屋は両側、集合トイレとシャワー室が何箇所かあります。新しいものは、Suitesとよばれ、寝室2-3にLDKとBathroomが一単位です。Bathroomは大学が毎日掃除をしてくれます。食堂は2つありますが、このほかのClaremont

Collgesであと5つの食堂があり、何処の大学のの食堂も利用できます。


さて、学生が入学すると、大学になれるため、まず、Orientation Tripが3泊4日であります。1グループ20人から30人、コロラド川をカヤックでくだったり、10Mのヨットで外洋の旅をしたり、

Backpakingに行ったりします。このプログラムは在校生が計画して引率し、大学が経費を負担します。こうして、20人ぐらいの新しい友達を得た新入生がこの旅行から帰ってくると、同じ寮で

一緒に住むSponsersが彼らを待っています。PomonaではSponsor Programというのがあります。

これは、新入生を12-15人に共通項でわけて、2年生(Sophomore)、男女一人ずつのSponsor

が一緒に住んで、面倒をみてくれるという仕組みです。最初は右も左も分からない、新入生ですから、いつでも、なんでも聞ける先輩が寮の廊下の2,3歩先にいるのは、新入生にとって、心理的に随分違うのではないでしょうか。


息子がこのSponserを今年しています。150人の応募者から、第3次面接を通過した50人のひとりです。役得は一人部屋だけです。1学期がおわり、もう皆大学になれたようです。パーティに行くにもこのグループで一緒にいき、仲間同士で面倒を見合うという段階にこのグループは成長したと言います。このグループは将来も彼ら一人一人の”兄弟たち、姉妹たち”となり、人間関係を広げていくいく基礎になっていきます。今でも、息子は去年のSponsorや仲間のSponseeたちと、今でも頻繁にはなしをしているようです。


大学側にとっては、丸抱えで、学生を受け入れるわけですから、これまた大変です。学生が病気になったりすると、まずは第一線のSponserが事態を把握して、大学に連絡する、緊急事態なら、大学は救急車を即手配、学生と付き添いのSponsorが病院に、深夜でも通告後1時間以内に学生課の決定権をもつ職員が病院に駆けつけるという体制ができているといいます。同時に、親への連絡も行きます。じっさいに息子はこういう体験をして、朝の3時に大学に帰ったこともあったそうです。この時はお母さんがその日の内ににアラスカから飛んできたといいます。幸運にもこの学生は2日で全快しました。


この”住み込みの大学”というのは、授業、食事と寝ている時を除けば、近くに住んでいる友達と意見を交わしたり、遊んだりできます。自分と同様の思考能力を持っている友達と、いわば、週7日、24時間切磋琢磨して学ぶ環境があると言えます。息子はこの環境が好きでたまらないようですが、ひとによっては、いつも周りに同じ顔を見るのは、うっとうしいとか、内気で人付き合いが苦手という人も居ると思います。こういう人にはこの”住み込み大学”は残念ながら向きません。