日本の安全保障と日米関係についての講演をきいてきた (3) | キラキラ星のブログ(【月夜のぴよこ】)

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日本の安全保障と日米関係の講演 3 】2016.06.03
(by 同志社大学 村田晃嗣博士) 
 
アメリカの行政、大統領選、司法、今後を決めるバックボーンについての解説って感じの講演を先日、兵庫県防衛協会で聞いた。とても為になる話だった。長いので通し番号ふって書いていく。



以下講演内容 【3】
--------------...
ここでマイノリティ、ヒスパニックがなぜ選挙の勝敗を決めるのかというコトを説明するためにいくつかの話をする。


昔、アメリカの大統領選はWASPの男性同士で争われていた。


「ホワイトアングロサクソンプロテスタント」だが、このWASPの男性同士で大統領選が争われたのは2000年の大統領選が最後になる。2004年のジョンケリーはボストン出身のカトリックでプロテスタントではなかった。


2008年のミッドロンはモルモン教徒だった。


トランプはWASPだが、テッド・クルーズはヒスパニック、
マルコ・ルビオはキューバ系、
ジョン・ケーシックはヨーロッパ系
ジェブ・ブッシュはメキシカンの奥さんをもらってカトリックに改宗した。

ヒラリーはWASPだが女性だ。

バーンサンダースはユダヤ人 WASPじゃない。


21世紀になって米国大統領はWASP同士で争われたことは一度もない。



逆にWASPが現れると女性差別だの人種差別だのと言われ、偏見への抗議活動が絶えない。あのドナルドトランプがうける理由の一つがそのWASP男性の悲哀の代弁を彼がしているカラとも言える。


つまりこれまでの権力構造が米国ないで明らかにかわってしまったということだ。今ヒスパニック系(カトリック)がどんどんふえている。またアメリカのイスラーム教徒がすでに300万人。全米の0.9%がイスラム今日ととなる。現在のプロテスタントが多い状態から、2050年になるとイスラム教徒が世界の最大宗教になると予想されている。


また人種についても大きな変動がある。ニュージャージー州の講演でいわゆる従軍慰安婦像がたてられた。またバージニア教育委員会は学校の教科書に日本海と東海の両方を列記するようにと決めた。昔はアメリカにはジャパニーズアメリカンが100万人いた。しかしこれは戦前からの移民で顔つきは日本人だが、すでに4世で日本語も話せず、日本という国への愛国心もない人々が多い。逆にコリアンアメリカンズは1980年頃からの新しい移民で200万人を越えている。彼らは韓国政府から資金をもらいコリアンアメリカンズが連帯して行動するようにと援助をもらっている。日本政府にはそういった動きは皆無だ。その資金をもらってコリアンアメリカンズが集団で動いているために、メリーランド州の州知事の奥さんにコリアンアメリカンがなった。州知事の奥さんもファーストレディと呼ばれる。そのコリアンアメリカンズがファーストレディになったのはこれが初めてだが、たまたま当選した人の奥さんがコリアンアメリカンズだったということではない。コリアンの集票があったからこそその州知事が当選したという現象だということをわかっておいた方が良い。


さて、ここでみなさんはLGBT(えるじーびーてぃ)という言葉を知っているだろうか? これはLGBT. レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(心と体の性が一致しない人)の頭文字に由来し、性的少数者を意味する言葉だ。この集団が大統領選にも大きな力をもつ。


自分がLGBTだとアンケートに答えた成人は全米の3.7% 900万人。アンケートは成人に限られているのでティーンエージャーなどを含めれば5% 1000万人を越えるだろうと言われている。EUの統計でも4%~7%がLGBTであり、イギリス下院議員の4.8%がLGBTだ。


ここで日経ビジネスがとうとう我が国でもLGBTの特集をした。日本では7.6%、13人に1人がLGBTだと答えた。左利きより多い。AB型より多い数のひとが性的マイノリティだという統計結果がでている。


この人たちは社会全体には全く関心がないが、身近な自分たちに関係のある問題には激しい拒否感を表す。


ヒラリークリントンは女性だから女性票が取れると考えている人たちは甘い。実はヒラリークリントンは若い女性からは嫌われとくにこのLGBTの票のとこみがうまくいっていない。このLGBTをどちらが制するのかも大統領選の大きなポイントの一つとなっている。


この米国の多様性が大統領選を決める大きなキーワードとなっている。


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