2年ほど前のこと

その頃、日々の生活のための仕事に限界がきていた

そのギリギリの自分に気がついていなくて

でも、すごい速足でカツカツ歩くスピードには気がついていて

その歩調をゆっくりにしようとしても

速度を落とすことができなくて

自分でも どうしたものかと思っていた頃


シンギングボウル・トリートメントを受けてくださっていた
ジャズボーカリストの柚希さんのライブへ行かせていただいた帰り道


歩調がゆっくりになって

おまけにハミングしている私がいた


鼻唄を歌う私なんて、何年ぶりだろう


とても優しくて幸せな時間だった


冬の冷たい夜の空気

ブーツの踵がこつこつと夜の歩道を静かに叩く音

私の小さなハミング



子供の頃から、音や音楽は私の心に調和をもたらしてくれるものだった

音楽は大好きだったけれど
毎日が緊急の連続で
歌を口ずさんだりハミングするような
心の余白はなかった



ハミングする私は

とても幸せに満ちていた

たぶん、微笑んでもいた



世界中の女の人が自然にハミングしていたら

それだけで世界は平和で

幸せにあふれているのではないだろうか

それで十分なのではないか



夜空を見上げながら、ふとそんな想いに包まれたことを
今朝 カイラバさんのキールタンを聴きながら思い出した



このところ、心がぎゅっと硬くなっていたけれど

そんな私に微笑みとハミングを贈ってあげよう







今日も世界がやさしくありますように