
1月に続いて、ライジャケを新調しました。
ライジャケ着用義務拡大に伴って新しいのに買い換えて、散々恨み節を書いたのですが、さらにまた新品購入です。
新しいのを買ったのは、手動膨張が欲しかったから。
なんで最初から手動膨張を買わなかったのか?というのは、どこ探しても売り切れだったから。
2月の後半になって、やっと品もんが出てきたので、2着目の桜印ライジャケを買ったわけです。
まあ、ライジャケは商売道具みたいなもんですから、2着、3着買うことは別にたいしたことではありません。
自動膨張ライジャケは過去に2回購入したことあるのですが、いずれも誤動作発生率が100%。
海に落ちたわけではないのに、雨の日に使ったり、潮をかぶったりして勝手に膨らんでしまいます。
ライジャケが誤動作したときの、あの情けない気持ちはもうなんとも、、、
そんなわけで、私は自動膨張ライジャケが大嫌い。
燦然と輝く権力の印。
新品のライジャケを着るのが楽しみだな♪
みんなもちゃんと桜マークのライジャケを着ないとダメだゾ♪
と、結んで終わればいいのだけど、どうも煮え切らない気分なので、国土交通省に余計なひとこと書いときます。
1960年代生まれののジジイ世代は、国家権力の横暴が大嫌いなんですよ。
ちなみに、利権も天下りも談合も国有地投げ売りも文書改竄も嫌いです。
さて、だいぶんお馴染みになった国交省の通知ページ。
http://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_fr6_000018.html
この中で、海中転落時の生存率、死亡率のグラフがあります。
国交省は、このデータをもとに、ライジャケ着用をアピールしています。それが、
「ライフジャケットを着用すると生存率が2倍以上になります!」
のくだり。
たしかにその通り、生存率27%が60%になるんで、2倍以上だ。
しかし、よく見てみましょう。
ライジャケ着用時の死亡率は73%から40%に下がるに留まっているんです。
ライジャケを着ていても、海に落ちたら10人に4人は死亡しているという事実。
なにこの微妙な安心感?
ライジャケを着けたら安心だ!という思い込みは大間違い。
ライジャケを着けてても落水したら半分近くの人が死んでいるんです。
「ライジャケを必ず着けろ!」
「桜マークの製品を買え!」
と言う前に、もっとやることあるんじゃないの?>国交省
そう、それは、「船から落ちないようにしよう」 ということ。
船から落ちなければ、ライジャケは無用の長物になります。
そして、遊漁船においては落水事故が非常に少ない。
ほとんどの釣り人にとって、ライジャケは無用の長物になっているのが現実。
小型船舶の事故が多いのはプレジャーと漁船で、遊漁船はそのとばっちりを受けている、とは前に書きました。
死亡率40%のライジャケを桜マーク付けて売りつけるルールを作るよりも、
小型船舶の事故を減らすためのルールを作る方が先なんじゃないの?
遊漁船には長年乗っていますが、船の安全について船長は万全の注意を払っているのがよくわかります。
走行中は歩かないように、船べりに腰掛けないように注意喚起するとか、
停泊中の船に近寄らないとか、近寄るときは徐行するとか、
航路横断は遠回りしてでも最短距離にするとか、無理なスピードは出さないとか。
そういう安全努力が遊漁船の事故の少なさにつながっているわけです。
事故の多いプレジャーや小型漁船でも、事故を減らす啓蒙はできるはず、いや、できないわけはない。
なぜ、そういう活動をする前に、落水死亡率40%のライジャケ、桜印のライジャケを売りつけるのか?
その前に、もっとやることあるんじゃないの?>国交省
だから遊漁船ではライジャケを着なくてもいい、と言ってるわけではないので誤解しないでくださいね。
お仕着せのライジャケを着ていれば安心、と思いこむより、落水しないように注意&努力することの方が大切だよ、プライオリティの設定を正しく、と言いたいわけです。
私の好きな曲で、Summer time Blues というのがあって、それをRCサクセションがカバーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=GpF3hoKLiFY
この最後の歌詞が、
「それでもお上は言っている、桜のライジャケは安全です♪
さっぱりわかんねぇ、根拠がねぇ。これが最後のサマータイムブルース♪」
と聞こえる今日この頃です。
原発もライジャケも構造は似てるよね。