
昨日の野毛屋フグ釣り、ラッキーにもトラフグが釣れました。

トラフグを釣ったのも初めてなら、その刺身を引くのも初めてですよ。
こんなときには、伝家の宝刀、じゃなくて伝家の包丁を登場させないと(^^)。

九寸のふぐ引き。本焼きです。
フグ釣りを始めてからしばらくして、やっぱりフグを引くにはふぐ引きだよねっ!と購入したもの。
でも、ショウサイフグはトラフグと身質が違い、あまり薄く引くよりも普通の薄造りにするぐらいが美味しいんですよね。
そんなこんなで、しばらく眠ってました。

ここで包丁初心者の方への薀蓄コーナー^^;。
一般に使われる和包丁は、「本霞」と呼ばれる製造法で、鋼と軟鉄を張り合わせる方法。
それに対して「本焼き」は100%鋼で作られる包丁です。
研ぎ上げた時の切れ味は本霞を凌ぐと言われています。
「ふぐ引き」は、ふぐを薄く引くために作られた専用包丁で、刃身が非常に薄く作られています。
初めてもった人は、とても軽いのにびっくりするかと思います。
ちょうど正夫(柳刃)を薄くしたような感じ。

ふぐ引きではあるんだけど、なかなか本来の目的(トラフグの造り)に使う機会がなく、
それでもタイとかを捌きながら、写真の裏押しがつくくらいまでは研いだんですが、ここ数年ばかりは出番がなく眠ってました。
本焼きって研ぐのに時間がかかるので^^;(本霞の倍はかかります)。
写真の包丁は、合わせ砥に本山砥を使い、霞研ぎ(鏡面仕上げと異なり、表面が霞がかったような研ぎ上がりになる)に仕上げていました。
さて、前置きが長くなりましたが、トラフグを釣ったことで、永年本来の使われ方をされていなかったこの包丁がやっと本領を発揮です。

いつもの倍の時間をかけて、トラフグをうすーくうすーく造りにしました。
でも、この写真じゃわかんないよね^^;。
我が家は皿のバリエーションが少ないのが難点です。
余生は皿集めを趣味にしようかな....^^;
