最近読んだ本の御紹介でも。

先日、チホリさんの日記で、蟹工船がリバイバルしてるって話を聞いた。
蟹工船てのは、小林多喜二の作品で、プロレタリア文学を代表する作品。中学校の国語だか社会かの授業に登場した覚えがあります。発表されたのは1929年(昭和4年)。

で、さっそく本屋に行ってみたら。



何ですか?これは!?
こんなに蟹工船が平積みされたのは、有史以来初めてのことじゃないですか?^^;

試しに蟹工船でぐぐってみると、その理由についていくつかの記事がみられます。

http://mainichi.jp/enta/book/news/20080514dde018040019000c.html

http://sankei.jp.msn.com/culture/books/080514/bks0805140802000-n1.htm

ひとことで言うとワーキングプアの人達がこの本に共感しているそうです。
わしゃ蟹工船の背景にあった資本家の搾取と、現代の格差社会のワーキングプア問題はまったく異質で共通性もそれほど無いと思うけど...。
蟹工船の時代の資本家のような胡散臭いブームではあります(笑)。
でも、せっかくのブームなんで、読むには良い機会です。新潮文庫は400円でつり丸より安い(笑)し、蟹工船の他にも党生活者が収録されています。



本屋をぶらぶらしていて、タイトル買いした一冊。
作者が世界の(特に貧困な)あちこちの地域を訪れての随筆が主です。
タイトルの「最高に笑える人生」というのは、吉野川河口堰を巡る住民投票に冠する一編の中で、お役所判断と対比した筆者の判断の結果が、運がよければ最高に笑える人生を送ることが出来る、というもの。

曽野綾子は30代にうつ病を患ったんだけど、復活して精力的な創作活動を続けています。若い人には蟹工船よりもこっちがオススメだけどな。



こちらは当ブログではよく登場する安部公房。読むまでは、この本のテーマが「死」だということはわからなかった。安部公房の遺作でもあり、作者が意識した死が、前衛的な手法、というよりも、ユーモアをたっぷりとちりばめて語られています。
死へのシリアスさが全く感じられないところが超現実的というところでしょうか?(^^)。

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