食べる前から箸が止まった。
このラーメン、隙がない…。

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帰社の途中、昼食にしようと不動前で降りた。
曽文は昨年できたばかりで、桜海老のトッピングが名物のラーメン屋。
券売機で食券を買うと、バイトのおねーさんがすぐに聞いてきた「野菜とにんにくの大盛りは無料でーす!」。野菜はヘルシーに当然大盛り、午後から仕事なのでニンニクはパス。味噌曽文麺(700円)に、チャーシュー(200円)と桜海老(100円)をトッピング。
そして出てきたのが上の写真だ。
箸をつけるところがないじゃないの!



野菜の盛りは驚くに値しない。このくらいの盛りは二郎でなんども食べている。
問題は、上にふりかけられている大量の桜海老だ。
二郎でいつもそうするように、てっぺんから野菜を食べようとすれば、桜海老がこぼれ落ちてしまう。
そして、サイドは5枚のチャーシューがっちりとガードしていて野菜を取る隙間がない。
困った…。

落ち着け。
考えろ。
どこかに、必ず弱点があるはずだ。


そう自分に言い聞かしても、箸のつけどころが見つけられない。
このままでは麺がノビてしまう。
心が折れそうになったその時、どこからともなく声が聞こえた。
『…常識に囚われぬことじゃ…』

はっ!



そうだ!これだ!

まわりにはりめぐらされているチャーシューの一枚に箸を伸ばす。
おもむろにチャーシューを口に運んだ。
チャーシューのあった場所には、無防備な野菜が現れた。
これでやっと野菜が食べられる。

ラーメンを食べるとき、最初にチャーシューを食べることは通常ありえない。
チャーシューを食べるのは後半戦になってからが常識である。
最初にチャーシューを食べるとは盲点であった。
しかし、これが攻略の糸口になった。
野菜をひとくちつまむと、くぼみができる。このくぼみが、上から降ってくる桜海老の受け皿になるのだ。
あとはざくざくと野菜を食べていけばよい。
やがて麺が現れた。味噌スープと絡み濃厚な味だ。
二郎ライクな太麺と味噌スープ、そして桜海老の味が一体となる、うまい。



後はいつものように、わしわしと食べ続けるだけだ。
ほどなく、どんぶりは空になった。
ごちそうさまでした。

今日の相手は手ごわかった。
いつまでこんな戦いが続くのだろうか。

[麺僧 曽文]
東京都品川区西五反田4-2-3
11:30-15:00,18:00-24:00
日曜休

曽文 [不動前]

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