
アオリの長竿でのしゃくり方っていくつかありますが、もっともエレガントなのはやはり肘を支点にして片手でしゃくるスタイル。勇治船長も私もこのしゃくり方です。
穂先の初期位置は水面ぎりぎりのところ。つまり竿先を下に向けた状態です。
そこから、竿が水平の位置になるまでシュッ!としゃくる。
竿がしなり、その復元力で餌木が跳ねるように動きます。
竿先をおろすので、船べりから離れるとやりにくい。
船べりから若干乗り出すか、あるいは座席の上に立ってしゃくるのがやりやすいです。
写真のモデルは黒川勇治船長。
ちょうどしゃくり終えて、竿がMAXに曲がった状態です。
イカが乗っていない状態なので、穂先がついてきています。
イカが乗ると、穂先が海面から離れない、竿がまるでひきづりこまれるような感覚になります。
同じ長竿でも、エビタイのしゃくり方は、まったく違います。
竿先は水平位置より上げて構えて、穂先が天を向く位置までしゃくり上げます。
ちょうどスミイカのテンヤのしゃくり方と同じ。
中層にぶらさげる餌木での釣り方と、海底をトレースするテンヤの釣り方とでは、おなじ「しゃくる」という表現でも動きの与え方が異なります。ここらへんがおもしろいところでもあり、入門者が間違えやすいところです。