クノッソス宮殿 出典:Wikipedia
エイレイテュイアは、ギリシャ神話に登場する女神です。
ゼウスとヘラとの間に生まれました。
結婚の神でもあるヘラの供として出産と産婦の保護を司る女神です。
肉欲はアプロディテが、受胎はアルテミスがそれぞれ司っているので、エイレイテュイアが力を及ぼせるのは子供を出産することに限定されていました。
エイレイテュイアが立ち会わない限り、産婦は出産できません。
ゼウスの子を身ごもったレトが臨月を迎えた際に、浮気相手を憎んだヘラの言つけで、エイレイテュイアがレトの出産に行かなかったため、レトは大変な難産に苦しみました。
他の女神達から贈り物を渡され説得されたエイレイテュイアは、イリスに連れられて、やっとレトの出産に立ち会います。
アルクメネがヘラクレスを身籠った際もヘラの差し金で出産を妨げています。
この時彼女は、祭壇に座って膝を重ね、腕を組み、指を絡ませるという呪術を行ったために、アルクメネは陣痛が始まってから7日間子供が生まれなかったと言います。
しかし、アルクメネの侍女ガリンティアスが機転を利かせ、アルクメネが無事出産したと叫んだので、驚いたエイレイテュイアは手足を解いて産室に駆け込んだそうです。
こうしてアルクメネはヘラクレスとイピクレスを出産しましたが、驚かせたガリンティアスは、エイレイテュイアにイタチに変えられてしまいました。