テミス像 出典:Wikipedia
タイタン族・タイタン12神のひとり。法・掟の女神とも言われてるテミス。
全知全能の神・ゼウスの2番目の妻です。
父・ウラノス、母・ガイアの間に生まれました。
ゼウスとの間に、季節の女神・ホラ(エウノミア、ディケ、エイレネ)、運命の三女神・モイラ(クロト、ラケシス、アトロポス)、正義の女神・アストライアをもうけました。
ゼウスは「青銅の時代」の人間たちが暴乱の様をつのらせたのを知り、大洪水を起こして彼らを滅ぼす計画を立てました。
こうしてほとんどすべての人間は滅ぼされましたが、プロメテウスの息子デウカリオンとその妻ピュラは、大洪水の起こることをあらかじめに父より教えられていたので、箱船を造り洪水の難を逃れることが出来ました。
人間が滅び、一組の正しい男女だけが生き延びたことを知ったゼウスは、大洪水を終わらせます。
二人が乗った箱船は、九日九夜、水の上を彷徨った後、パルナッソスの二つの高峰近くに止まりました。
天候の回復を知ったデウカリオンは船より降りて、ゼウスに犠牲を献げ、デルポイに託宣所を持っていたテミスにも感謝の祈りを捧げました。
二人は人間がすべて滅び消えたことを知り、テミスに祈って、人間の種族を再び回復させる方法を尋ねます。
テミスは二人の問いに答え、
「なんじらの大いなる母の骨を、歩みを進めつつ背後に投げよ」
と教えました。
二人は、地上の岩の塊(大いなる母の骨)を歩みつつ背後に投げるとそこから新しい人間の種族が生まれ出ました。
どうやら人間は、種から生まれたらしい。