ギリシャ神話における原初の神カオスの次に生まれた原初の神々のひとりであるニュクスが単独で産んだタナトス(死の神)。
ヒュプノス(眠りの神)と双子の兄弟です。
柔和で優しいヒュプノスに対して、タナトスは鉄の心臓と青銅の心を持つ非情な神で、人間にとっても神々にとっても忌むべき者となっりました。
その姿は、有翼で剣を持ち、黒い服を着た蒼ざめた老人であるとも、ヒュプノスによく似た青年であるともいわれています。
寿命を迎える人間の髪を剣で一房切り取り、冥王ハデスに捧げ、魂を冥界に連れて行き、冥界の住民としたそうですよ。
英雄の魂はヘルメスが冥府に運び、凡人の魂はタナトスが冥界へ運ぶとも言われているそうです。
魂も区別されるんですねぇ
タナトスは、どんな贈り物も求めず、犠牲や歌を捧げ崇めてもタナトスの意志は変えられません。
死の運命を回避する慈悲を与えない神であるため、祭壇も無く崇められる事も無かったと言います。
太陽はタナトスとヒュプノスの姿を見ようとはせず、彼らは大地の遥か下方の奈落タルタロスの領域に館を構えて住んでいました。
または、冥界の門の近くにあるオネイロスたち(夢)が絡まるニレ(ハルニレ)の巨樹の周りにタナトスとヒュプノスは住むとも言われています。
またタナトスには「パイアン(癒す者)」という呼び名もあったみたいですよ
出典:Wikipedia