村井満。リクルートというグローバル企業で成功をおさめた人物が Jリーグのチェアマンに就任。リーグを創設した川淵三郎以外では、クラブ経営経験者のチェアマンの中では「異端」。
ビジネス界からの初のチェアマン…と言われています。しかし、サポーター出身の初のチェアマン…と この書では 度々触れられています。
埼玉県の川越市に生まれ育ちながら、高校ではサッカーがしたくて 浦和高校へ進学をした村井。その縁で 浦和のサポーターとして ゴール裏で声援を送っていたそうです。ACLのアウェーにも 行った経験もあるそうで、サッカーに対する「愛情」があったからこそ、クラブ経営の経験がなくても チェアマンが 務まったのでしょう。
村井がチェアマンとして 最初に 行ったのが、Jリーグ全クラブへの視察とJリーグ職員との1対1の面談。現場で求められていることを、自分の目と耳で直接把握していきます。そして、必要だと思ったことは、即断即決。
ボトムアップとトップダウンのバランスの良さが Jリーグの組織改革に成功した一因。何よりも 決断はスピードが大事であることを分かっていたとことが素晴らしい。
村井がチェアマンに就任した当時、Jリーグには お金がなく、「清算」の危機にあった中で、来たるべきインターネット社会を見据えて、DAZNとの長期契約によって多額の放映権料を確保する決断ができたのは、異業種からやってきたチェアマンだからこそ できた決断だったと思います。
また、
「魚と組織は 天日に干すと 日持ちが良くなる」
村井の口癖だったそうですが、(たとえ 組織には 不都合な情報であったとしても)可能な限り 情報は開示していくことの大切さを、この書を読んで痛感したところです。
前回の記事で、YouTubeの動画で、秋春制への移行を(マスメディアを通さず)Jリーグが 直接 ファン・サポーターに 情報を届ける手という姿勢が、雪国のクラブとそのサポーターの理解を得る…という結果をもたらしたのは、村井の組織改革の成果だと分かりました。
(つづく)