NHKで放送された「青春舞台2018」という番組を見ました。この番組は、全国高等学校演劇大会(全国高等学校総合文化祭 演劇部門)最優秀作品を ノーカットで紹介するもの。 丸亀高等学校の演劇部による「フートボールの時間」という作品。50分ほどの演劇ですが、あっという間に 時間が過ぎていきました。
丸亀高等学校は女子サッカーの発祥の地と言われています。それは、七年前に 女学生が袴姿でサッカーボールを追いかける写真(絵葉書)が見つかったからです。
そして、昭和初期の学校の備品の出納簿が見つかり、興味深い事実が 分かりました。
明治の末期に初めて サッカーボールが購入され、その後 廃棄しては購入を繰り返し大正二年まで購入されているのです。しかし、大正九年に 突然 8個のサッカーボールが すべて 廃棄されるのです。
そして、サッカーボールが 廃棄された一カ月半後、丸亀女学校(丸亀高等学校の前身)の運動会で、有志による「フートボール」が 行われるのです。その時の姿が 七年前に見つかった絵葉書の写真です。
何故 サッカーボールが廃棄されたのか? 廃棄された後に 運動会で フートボールが 何故 行われたのか? それは 今でも 分からないそうです。
番組によれば、当時の女学生の証言を 演劇部員で調べ、顧問の先生の力を借りながら、史実を 踏まえた 架空のストーリーを 紡ぎあげたようです。
写真と同様の 袴姿の衣装は 部員で作成したようです。きっと いろいろと史料を集めて 作っていったのだと思います。
高校生の前に、百年前という時間を飛び越えて、卒業生の写真が 現れた。それが サッカーをしている姿だった。そこから始まった 地道な創作活動。
女性らしく 生きることとは 何なのか? 何故 女性は 男性のように 生き方を選べないのか?
「フートボール」を通じて見えてきた、大正時代の 女学生の葛藤を 描いていきます。それが 自分たちの先輩であれば、きっと 身近に 感じられたことでしょう。
趣味の延長のような 軽いものを「芸術」と 表現しがちな 今の時代。そんな風潮に 一石を投じた作品だと感じました。何事も 時間や労力を 継続的に 費やしていかないと、それなりのものは 出来上がらないのです。それを 改めて 感じました。