相対性理論や量子論を人生に照らして考えると、面白い発見もある

なんでこんな試練が自分に与えられるのか、それによってどう自分が変わったか。
相対性理論で言えば、苦しい時間は長く感じ、楽しい時間は早く過ぎるみたいな。
時間は万人に平等だけどね。
物理学は人生に苦悩した時、ある種のひらめきを与えてくれる事もある。
物理学者シュレーディンガーの著書『What is Life?』(生命とは何か)この本は生命感についての考え方捉え方について、大きな印象、影響を読んだ者に与えるにちがいない。
俺がビビッときたのは、「生命は負のエントロピーを食べている・・」って章だった。
宇宙の全体や物質の基本的な運動が、大局的にはエントロピーの増大に向かっているのは知られている。どんな物質も放っておけば無秩序な状態に向かい、周囲の環境と区別がつかなくなっていく。熱い紅茶を放っておけばやがて紅茶は器と同じ温度になり、器とともに室温と同じになっていく。熱力学ではこれを熱死と言っている。熱死とは無秩序の頂点のことをいう。宙も紅茶も目的はひとつで、ひたすらこの熱死に向かっているわけだ。
ところが地球上の生命が活動をしているときは、これとはまったく逆の現象がおこっているように見える。生命は生物体として熱力学の原理に抵抗するかのように秩序をつくり、これを維持させたり代謝させているのだから、無秩序すなわちエントロピーの増大を拒否しているようなのだ。
生物もやがては死ぬのだから、大きくいえば熱死を迎えていることになる。しかし、そこにいたるまでが尋常ではない。生命は個体としての生物活動をしているあいだ、ずっとエントロピー(無秩序さの度合)を減らし、なんとか秩序を維持しようとしているようなのである。これをいいかえれば、生命は負のエントロピーを食べているということになる。
以上の事柄だけでも実生活に照らしてみると興味深いものが見えてくる