ある意味ラッキーでした。
普段は仕事で忙しく
読書する時間もとれず
各メディアから溢れ出てくる情報の選択と分析に追われる日々でしたが
留置所では
テレビはもちろんのこと
携帯もパソコンもありません、当然ながら持ち込むこともできません。
なので、余計な情報が入らないので、自分と向き合い考え、見つめ直すには最適な空間と時間です
書籍はいくらでも持ち込めますし(但し部屋に持ち込めるのは一度に三冊まで)ノートに記帳する事も可能です。
思えば、留置所は自己啓発、能力向上、色々な勉強や思想を廻らせる事に最適な環境です

食事は上げ膳据え膳、風呂の用意も洗濯もお任せで、隔週で健康診断してもらえて、必要な書籍も必要な時に用意してもらえます。
静かな落ち着いた中で、煩うことなく勉強ができます。
私の場合、朝5時には目を覚まし。
窓際に立ち、朝の祈りを感謝の意を込めて行います。
その後、一畳ほどある板の間のスペースで座禅してします。
その後軽いストレッチをして、起床時点呼に備えます。
布団をたたみ、同室の者や、担当さんらと 朝の挨拶を交わしつつ、掃除と洗面を済ませ、起床時点呼を終えた後は、朝食までの40分間を、朝の体操と筋トレに費やします。
体操して丁寧にストレッチしたあと、まずはスクワットを200回(やり始めた頃50回でした)腕立て伏せ30回を3回ワンセットでの3セット、あとは体幹鍛える為の運動などして朝食まで過ごします。
朝食を済ませたら、担当さんから希望の書籍を尋ねられるので、希望する書籍をお願いします。
書籍は掲げているテーマに合ったものを、色々な角度からから感じとる為に、関連あるものを3冊お願いします。
例えば…今日は原発の必要性について考えてみようと思えば、まず一冊は、原発の現状とその背景が分かる、思想が入っていない、事実のみ 、単純にいえば、データのみを記載したもの。二冊目は原発推進派、三冊目は原発反対派といった具合です。次にデータと照らし合わせ疑問に思う(政治的なものとか)必要な関係図書を担当さんにお願いして入れてもらいます…と、こんな感じです。
その間、ぶっ通しで本を読むわけではありません。一時間に一度筋トレを挟みます。ですから腕立て伏せは1日でトータル大体少ない日でも1200回、多い日は2000回する事になります。
留置所で身分的には留置所に勾留されている最悪の状況下ですが、時間の使い方で自分の今後の生き方に益となる時間は送ることが出来ます。
嘆いたり、苦悩してばかりでは悲しいですしね。
そんなわけで、私は勾留中、聖書から各種専門書、小説など時間のある限り読みあさる事ができました。
戦後の巣鴨プリズンみたいな感じです。
筋トレの成果もあり、自由の身になって警察署をでた時は勾留前の身体とは違い、ボクサーのような身体になりました。
日常生活では、決して出来る事のない時間が過ごせた事は、不幸中の幸いとでもいっておきます。