「・・・あっつい・・・」
「・・・・・蒸発しそうです・・・」
「と、溶ける・・・・・・」
季節は夏。
緑が鮮やかで、目に染みる。
いや、目に染みているのは額から顎へと流れる汗。
千剣破は風が強く吹いているけれど、その風は太陽の熱にやられて熱風のようになっている。
外は太陽に熱せられた風とサンサンと降り注ぐ光でとても暑くなってる。
あまりの暑さにワタシ達は皆部屋に寝転がって暑さをしのいでいた。
「・・・暑い!!何で夏は暑いんだよ!」
左虎くんが急に大声で叫んだ。
大の字になって、手をパタパタさせて顔に風を送っているようだった。
「そんなこと言っても仕方ないでしょう・・・」
月子ちゃんが力なく言う。
「暑いと思うから暑く感じるんですよ。涼しいことを想像して、気分から涼みましょう」
左虎くんの隣で寝ころんでいた東湖さんがそう提案した。
「どうすればいいだよ」
「例えば、冬を想像するのです」
「冬をねえ・・・」
左虎くんは目を閉じて何かを想像しているようだった。
「そんなことで涼しくなれるかしら・・・」
呆れながら、月子ちゃんも目を閉じる。
東湖さんも目を閉じて、部屋はとても静かになった。
部屋には、蝉の声が響き渡っている。
ワタシも目を閉じてみた。