走ることについて | 日々之精進 - 中年JOGGERの独り言 -

走ることについて

何故、毎夜の如くシューズの紐を結び

夜ごと黙々と走り続けるのだろうか。


それは、多分

走ることで得られる苦しさに身を置くことでのみ

それ以外の「苦しみ」を忘れることができるから。



走った距離や時間を積み上げることに

充実感が無いと言えば嘘になるが、

長い道のりを走りきった達成感などは、

数日も経てば藻屑と消える。



それよりも、

日々の「辛さ」や「痛み」を刹那でも忘れるために

あの独りぼっちの苦しさの中に逃れているのだと思う。



己の足音と呼吸の音のみを聞きながら、

ただ、ただ走り続けるという行為は

実は自分への「免罪符」を探し求めているのだろう。



息が乱れ、脚がもつれ、苦しむ程に

体に纏わり付いた「不安」や「焦り」や「哀しみ」が

次第次第に後方へと薄れては、消えていく。



だけど、立ち止まると伴に、

その魔法の力は儚く消え去り

息を整えている間にも、

日々の「にがみ」がまた体中に染みを付け始める。



走ることについて考えてみると



この苦しみから逃れるために、

シューズを履いて、逃げ惑い

かりそめの解放区を探しているのだと思う。

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