帯に書かれていた「浮気はなぜ見抜かれるのか」のアオリ文句に興味をそそられて購入し、半年くらい放置していた本です。
演じる心、見抜く目 (集英社新書 530E)/友澤 晃一
¥735
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結論から言うと、自己啓発本にありがちな内容が大半を占めています。確かに、「演じる」という観点から、論じてあるということが斬新ではあります。しかし、大抵の自己啓発本に目を通したことのある人間にとっては、おおよその内容が、目新しいものではありません。

私がこの本の中でも、特に気になった点は「本番に強いとはどういうことか」という部分、そしてこの本の最も根幹的な部分である、感受性を高めると得られるモノについて書かれてある部分ですね。
まず、緊張感を持つことで、自分の限界を超える可能性を見出すというのは、いろいろな本に書かれていることです。しかし、それを「本番に強い」ことと結び付けて説明されたのは初めてでしたし、すごくわかりやすかったです。
そして、感受性を高めることで、自分の内面が豊かになり、人生が豊かになるという話は良く聞きます。この本では、感受性を高めることで、まず人の感情の機微をくみ取ることが出来るようになるため、コミュニケーション力が高まることを最初に挙げています。仕種や表情、声など、人が発している些細なメッセージを受け取ることが出来るようになれば、騙されにくくなるし、相手の考えていることが大体わかるようになるというわけです。
逆に、他人の考えていることを察する能力がない場合、なんでも相手から聞くことで理解しなければならず、「自信のない人」というイメージを相手に植え付けてしまうのだそうです。
この辺の説明は、とても実用的というか、身近な例なのでわかりやすいなぁと思いました。
また、感受性を高めることで、人の目だとか外からの刺激を受けやすくなり、顔や体が引き締まって生き生きして見えてくるそうです。ブレイクしてからどんどん綺麗になっていった女優さんなどが、その例にあたるらしいです。

この本を読んで、私が一番に感じたことは「もっと繊細にならなくちゃなぁ」ということでした。
私は、ごくごく身近な人が嘘をついたとき、その嘘を見抜く自信がないんですよね。信頼している人の言うことをすぐに信じてしまいがちだというか。
本当は、眉が普段よりもちょっと上がっているだとか、口角がピクピクするだとか、そういった些細な変化があるはずなんですけど、見抜けたことが一度もありません。おかげで、「二子玉川」を「にこたまがわ」と読むもんだと騙されて覚えてしてしまったこともあります。幸いにして恥をかいたことはありませんが。
他人の気になる癖なら、記憶しているんですけどね。よくやる仕種とか、歩き方とか、口癖とか。考えてみたら、それはちょっと嫌味な所かもしれませんが。
でも、最近ちょっと成長したかもと思ったのは、映画「悪人」を観に行ったとき、クライマックスで感動できたことです。あのシーンを、昔観ていたら、たぶん意味が解らなかったと思います。ちょっと前までは、洋画なんか観ていても、人の感情の機微をくみ取ることがなかなか出来なくて、ちょくちょく両親に質問していましたから。
なかなか一度に一気にというわけにはいきませんが、もう少し実用的な方面でレベルアップしたいなぁと思います。