ある日何気なく本屋に寄ってみたところ、「東大生が読んでる本ランキング一位!!」という本屋のポップにホイホイ釣られて購入した本です。


思考の整理学 (ちくま文庫)/外山 滋比古

¥546
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まだ読んでいる途中で、半分くらいまでは読んだ程度です。

が、予想以上に中身が濃いというか、得るものが多い本なので、ちょっと自分の考えを纏めてみようかなと思いました。


いろいろある中で一番感心したのが、「メモを取る」ということでした。

メモを取ると、それを適度に忘れずにいるから、メモした内容がアイデアの素になりやすいと言うことなのだそうです。

そのメモも、ただ取ったらいいだけではありません。忘却というフルイにかけて、アイデアの素になるものとならないものとに分類することが大切なのだとか。
著者の方は、気になった事柄を、記憶のフルイにかけるために、手帳とノート二冊を使っているのだそう。

私も手帳は持ってます。大容量のほぼ日手帳を、日記兼リスト用として使ってます。今日は何があったとか、いずれ買いたいゲームとか読みたい本、やりたいことリストを書きだすのに使ってます。

ここにアイデアの種を書くというのもひとつの考え方なのでしょう。けれど、正直なハナシ、ほぼ日はすごく使い勝手が良くて気に入っている手帳なので、普通のメモとして使うには忍びないです。

なので、しばらくはツイッターをメモとして使って、ある程度記憶に残ったアイデアを手帳へ移す。そして更に重要と思われるものは、お気に入りのノートに写すという風にしてみようかなぁと思います。

ここ最近、ツイッターの使い方で少し悩むところもありましたし、なにより論文書くときの手助けになればこれほど良いことはありませんから。
とりあえず半年程度は気になるニュースのコメントと一緒にやってみようと思います。
連日いろんな話題を提供してくださる東電ですが、その中でもとりわけ話題になりやすいのは、社員の「東電は頑張ってる!関東の人たちが文句言うのが理解できない!」という意味不明な叫びです。
最初はこんなこと言うのはよく分かってない人だけだろうと思っていました。
が、頭ン中がお花畑の幹部だけじゃなく、末端に至ってもそういう考え方をしていると知って、どうしてそういう発想に行きつくんだろうと思い、自分なりに考えてみました。

はじめに、まとめておくと、私は東電が批判される原因は主に三つあると考えています。
第一に、事故対応があまりにも後手に回りすぎていること。
第二に、原発の現状に関しての情報にあまりにも不足が有りすぎること。
第三に、東電自体が「自分たちに非はない」というスタンスを清々しいまでに貫き通していること。
他にもあるかもしれませんが、重要な非難されるポイントは大まかに、三つに分類されると思います。
どのような考え方をすれば、この三つのポイントから目をそらせるのかということを中心に考えてみました。

原因① 
トラブル当初は誰も文句を言わなかったし、節電に関しても協力的な意見が多かったので、どうして今更……と思っている。


トラブル発覚当初は、どういう状況かわかっていなかったため、とにかく事態を収拾してもらいたいという願望があったと思います。しかし、前述のとおり、計画停電の情報の曖昧さを皮切りに、事故に関する情報公開の遅さと曖昧さ、後手後手の対応に、皆さんの堪忍袋の緒が切れて批判されるようにようになったと思います。
そういうことが分かってないのではないかと推測しました。受け入れられたのが一時的なものだから、事態が継続し始めたとたんにいきなり批判されるようになって心外だって感じているのかもしれません。

むしろ、こちらの方なんですけどねぇ。心外なのは。

原因②
少なくとも自分や自分の周りは頑張っているので、文句を言われる筋合いなんてないと思っている。


一番初めの批判に対する意見がこの手の物だったように思います。
そりゃ、あなたの周りは頑張ってるのは事実でしょうけど、東電が一丸となって頑張っているとはとても思えないわけなんですよね。世間から見たら、そちらの方が事実なんですよ。
だって、いくら末端が頑張っても、意思決定するトップ陣が腰抜け腑抜けであれば、成果が出ないでしょうに。民間企業なのだし、結果が出せないと批判されるは、道理なのですが。

そういうことで余計に反感を買うというのをわかってないんでしょうね。

原因③
限られた状況下ではあるものの、電気を出来るだけ安定的に供給するべく頑張っているのだから、文句を言われる筋合いなんてないと思っている。


たぶんトップの方はそう思ってるんじゃないかなと思います。
「計画停電の実施をギリギリまで見送ったのも英断だし、今だって事故対応に死力を尽くしているんだし、何で批判されるんだ?わけがわからないよ!」って思ってるんだろうなぁと。
計画停電がギリギリまでわからない状況に、どれだけの人々が翻弄されたか。事故対応に死力を尽くすと言いながら、状況の精査が甘いことや需要ある情報を提供しないなどの誠意ある対応がなされてないことで、国内外において、どれほどの「風評被害」が及んでいるのか。これらのすべてを棚に上げて、本気でそう思ってるんだと思います。そうとしか考えられないです。
頭の中がお花畑過ぎて理解不能です。
これに併せて、そもそも地震のせいで事故が起こったんだし、我々は悪くないと思ってるのもあると思います。
百歩譲って福島県民には申し訳ないと思っても、日本全体に申し訳ないだなんて、微塵も感じてないんでしょうね。

言っちゃ悪いが、奴ら正真正銘のクズ・・・


一応この三つが考えられるかなぁと思いましたが、なんにせよ理解できませんし、ゾッとします。
大企業とはいえ、マーケティングがロクに必要ではない場合、こんなにも状況把握ができないのかと言うのに驚きです。そもそも日本はマーケティングが得意な企業があまりないイメージですが、ここまで来るとあまりにひどいなぁと思います。
こんな企業が潰されず生き残り、今後も日本の中枢に電気を供給するお仕事を続けてゆくのかと思うと、日本に絶望したくなります。
森見登美彦さんの本が、読みたくて、読みたくてたまらなかった所、本屋で目に付いたので、即購入。
この人の書く文章の独特の堅さとか言い回しがすごく好きだったんですよねぇ。
あと、今の科学で割り切れない不思議なものの話にとても興味がそそられるのです。神話とか、おまじないとか、言い伝えとか。尊卑に関わらず神秘的な力を持つものに対しては俄然好奇心が働きます。神様でも妖怪でも悪魔でも幽霊でも。

きつねのはなし (新潮文庫)/森見 登美彦
¥500
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古都京都を舞台に起こる、少し不気味で不思議で、湿っぽいけれど、さらりと読める本でした。たぶんさらりと読めたのは筆者の文体が私にぴったり合っているせいでしょう。少し不気味で不思議なのは取り扱っている内容のせいで、湿っぽいのは全体的に水にまつわる描写がとても丁寧だったからだと思います。

端的にまとめるなら、日本、とりわけ京都の不思議な話でした。

この本を読んで、大学生活に私が求めてたのはこういうことだったんだなぁと思いました。とくに『果実の中の龍』のお話を読んで感じました。
古本屋めぐりをいっぱいして店主と顔見知りになったり、胡散臭い先輩の不思議な話を聞いたり、時には取り憑かれた様にめいっぱい本を読む。そうした後には決まって、わけのわからない理屈をこねくり回して馬鹿な友人相手に出口のない議論をするのだ。それも、空調すら満足にないような四畳半での茹だる夏、震える冬と一緒に……。そういった、ちょっと古風な大学生像に、とても憧れた居たんだなぁと。たぶん、今そんな生活をしている大学生なんて、奇特すぎていないでしょうけれど。
比較的容姿に恵まれている東大生がタレントとしてテレビに出る時代だし。慶應のミスキャンパスはフジテレビのアナウンサー候補だし。
翻って我が身を見ても、私の大学の近くは新興住宅地だったから古本屋なんてブックオフくらいしかなかったし、大学時代には先輩らしい先輩とまともに交友したことなんてなかったし。あまつさえ、同回生の友人なんて、数えるには片手で事足りる程度ほどしか居なかった。知り合いを含めても片手で足りたやもしれぬ。いや、さすがにそれは言いすぎか。
まぁ、それでも。私には貪るように本を読むチャンスが無かったわけではなかったんですよ。けれど、私はゲームとネットサーフィンに心血を注いでしまったんです。若気の至り、ここに極まれりってヤツなんでしょうか。本は好きだし読書もするけれど、そもそも嫌いな分野に手を出す行為自体嫌で嫌でしょうがなかったんです。
ストレス貯め込むなんて、大学生活じゃ有り得ないって思ってたんですよね。当時は若かったし、心の余裕もなかったんでしょう。何のために大学生になったんだかわかりゃしないもんです。

と、まぁ後ろ向きな反省は、この程度にしておいて。

この本に私がとりわけ惹かれた部分は、大学生のキラキラしていて貴重な青春の瞬間をいきいきと描いているところです。自分の青春もかくありたかった。みたいな。日本独特の湿度を含んだ空気や空の描写が秀逸で、それも手伝ってか、とてもリアルな空気感が漂ってきます。
私は院生だけれど、ちょっとずつ頑張ってみようかなぁって、そんな気分にさせられました。いくら乗換が四回も必要で、精神的にしんどかろうとも、折角通ってるんだもの。そして、私にはきちんと支えてくれる人たちがいる。その思いを無駄にしないためにも。
明日からもちょっとずつ頑張ろう。
そういう気持ちにさせられる小説でした。これを数年後に読み直してみたら、どういう感想を持つのか、ちょっぴり楽しみでもあります。