この日は池田と共に、明日から始まるvs重役の面接シリーズをにらんで、面接で絶対聞かれなさそうなことをお題に面接対策を繰り広げていた。
「某出版系企業の最終面接通過率が50パーセントくらい」という就活口コミサイトの信憑性の無いデータを発見し、これが事実だとしたらなぜ最終でこんなに落とすのかと不満を漏らしながらも対策(と言う名の大喜利)を進めていくと、池田から海が映った写真が送られてきた。
「ここどこだと思う?」と聞かれて、埼玉ないしは長野と即答。
正解は検見川だということだったので合流しようかと思ったが、既に池田は東京にある自身の実家へと向かっていたようで憤怒した。
その後、以前の煮卵会議で頓挫した5月2日の池田家煮卵首脳会談を参加可能者のみで行う予定を詰めていると、野球部学生監督の岡田からLINEで連絡が入った。
おさらいしておくと、岡田は尿管結石に苦しんでいる。
彼は不定期的に訪れるその痛みと戦いながら野球部の監督と就職活動をこなしているという凄い奴である。
昨日「もうすぐ産まれそう」というコメントを私に残していた彼だったが、その時は突然やってきた。
2018年4月30日10時26分。
岡田を長期間苦しめていた尿管結石が、佐倉駅の公衆便所内に産み落とされた。
至急、我々は佐倉駅を聖地とすることを閣議決定し、盛大に祝うことに。
実際、岡田は死ぬほど嬉しかったらしく、この直後に採用面接を控えている会社に記念入社する意向を示した。
岡田の尿管結石は1,2ミリ程度の大きさだったようで、こんなに小さい物質が大の大人を苦しめるわけだから凄まじいとしか言いようがない。
なにはともあれ、岡田の37日に及ぶ闘病生活は幕を閉じたのである。
尿管結石が出るときは、今までの苦しみや痛みはなんだったのかというくらいあっさりと、ポロンと出るらしい。
排尿時に産出されたため、回収には至らなかったとのことだったが、めちゃくちゃ気持ち良かったらしい。
ただし当然ながら、もう二度と罹りたくないということで、岡田は自身の食生活を見直すことになる。
私も岡田の苦しみを間近に見ていたので、まずは簡単にできる対策として、水を多めに摂取することを心掛けている。
尿管結石は再発率が低くはないようだ。
予防策むなしく再発してしまった場合には、佐倉駅の公衆トイレに駆け込むこととする方針も固めた。
-----2024年4月30日の私より-----
岡田の食生活改善の効果でしょうか、今のところ彼は再発をしていません。
野菜と水を積極的に摂取することを心掛けているようです。
彼の親族も尿管結石になったようで、遺伝の影響もあるのではとのことでした。
もしもう少しで産まれそうという方は、聖地の佐倉駅へお越しください。