「意識高い系」という言葉が流行り始めたのはいつからだろうか。
少なくとも、かなり流行に疎い私の耳に初めてこの言葉が入ったのは、2014年頃だと思う。
(Wikipediaによると、現在と同じ意味で「意識高い系」という言葉が流行りだしたのは2010年のことらしいので、私の文明は世間よりも4年は遅れていることになる。)
この言葉について、私は良い印象も悪い印象も抱いていなかったというのが正直な感想である。
というのも、悪い印象を植え付けるようなSNS上の発言には誇張が含まれている可能性もあるし、意識高い系が害悪だと思った経験が個人的には無かったからである。
しかし、就活を経て何となく「意識高い系」の害悪さに気付くこととなる。
発端は例のV社でのインターンがあるのだが、割とベンチャー企業の就活イベントでは、そういう人との遭遇率が高い。
そして、高確率でウザい。
なんというか、未熟な綺麗ごとの価値観の押し付けが本当に気に食わない。
「意識高い」と「意識高い系」の違いについて述べている人はよく見るが、彼らはこういうことを言いたかったのかと初めて共感ができた。
今回はその「意識高い系」カップルに煮卵の池田が遭遇した話である。
池田はこの日、携帯電話のWI-FIの契約解除を終えて電車で帰宅している最中であった。
カップルが甲高い声で何やら話しているらしい。
どうやら、2人とも就活生のようだ。
彼氏の方は既に内定を貰っており、最初の3年間は海外に行くらしい。
しかし、その彼氏は「セルフイノベーションをかけたい自分がいるけど、同時に東京が好きで離れたくない自分がいて悩んでる」ようだ。
ここでのポイントはやはり、わざわざセルフイノベーションという言葉を選択していることだろう。
お前それ言いたいだけだろと。
そんな悩み抱えるなら別の会社に就職活動しろと。
リアルタイムでカップルのやりとりをラインしている池田に対し、わたばべのお悩み相談コーナー(4月16日の記事を参照)を紹介することを提案。
しかし、先日の渡辺に対するキャパオーバーなお悩みに未だ追われているとのことで、ここは断念した。
海外業務とか素敵やん、と岸本が棒読みで返信していると、続報が。
どうやら彼女の方が話し始めたらしい。
池田再現による台詞おこしがこちら。
「いやだってさ、若いじゃん、あなた。あとから後悔したくないじゃん?私だったらやりたいことやるなー。いいじゃん、楽しそうで、私もなぁ留学したかったなぁ」
服装から察するにこの2人は同学年らしいのだが、ここで彼女の方が謎に上から目線なのは何故だろう。
ひとまず、上から目線の割には、やりたいことを何一つやれてない彼女がかわいそう。
終いにはエッセイを書くと言い始めたらしい。
是非とも私の日記と同じ媒体で記事を書いてほしい。
ここまでわかりやすい意識高い系が存在するのかと一同驚愕していると、彼がやってきた。
渡辺a.k.a.わたばべだ。
わたばべ:
PN.意識他界さん、お便りありがとうございます。
このセルフイノベーションっていうのは言わずもがな筋トレのことだと思うけれど、結論としていえば家の近くにジムがあるところであれば東京だろうが海外だろうが関係ない!と僕はそう思うよ!
もちろん日本ではワークアウトの文化が十分に根付いていないといった背景があるから、さらに高いレベルでトレーニングをしたいというなら海外を訪れるのも手かもしれないね。
ベニスビーチには一度行くのをオススメするよ!僕は行ったことないけどね!HAHAHA!
はっきり断言しておこう。渡辺a.k.a.わたばべは天才である。
とりあえず日本の未来は明るい。
-----2024年4月18日の私より-----
まあ電車の中で甲高い声でこんな話をしている時点でお察しですね。
これは2018年のことを書いている日記ですが、「意識高い系」という言葉は意外にも定着しましたね。
てっきり死語になっていたらどう記事にしようかと思っていました。